滅びたはずの古き良きフジテレビらしさが蘇った? 新番組「ぽかぽか」に期待する点とは

道理で笑える ラリー遠田

ぽかぽか

2023/01/14 11:30

昼の帯番組「ぽかぽか」のMCハライチ
昼の帯番組「ぽかぽか」のMCハライチ

 今の時代、どんなテレビ番組を見ていてもテレビ局ごとの特色を強く感じることはあまりない。そもそも、バラエティ番組の多くは外部の制作会社によって作られているし、フリーのディレクターや放送作家が局をまたいで仕事をすることも珍しくない。

【写真】地上波で見ないのに「年収2億円」のお笑いコンビはこちら

 熱心なテレビウォッチャーやテレビ業界人であれば「この番組のつくりは日テレっぽい」などと感じることはあるかもしれないが、一般視聴者がそういうことを意識することはあまりないのではないか。

 ただ、1月9日に始まったフジテレビの新番組『ぽかぽか』(毎週月曜~金曜午前11時45分~)を見たとき、久しぶりに「フジテレビっぽいな」と思った。「楽しくなければテレビじゃない」というコピーに象徴されるような古き良きフジテレビらしさのようなものは、この時代にとっくに滅びたものかと思っていたのだが、『ぽかぽか』ではそれが墓場から蘇ってきたような感じがした。

 番組冒頭、フジテレビ社屋の空撮映像をベースに、「ピンポンパンポーン」という館内放送のようなSEが流れた後、ナレーションが入る。

「本日よりフジテレビ7階にて、お昼の新番組『ぽかぽか』がスタートします。この番組は、お昼のひとときに皆さんの心がぽかぽかになるように楽しいことをお届けしたいと思っておりますが、初回は出演者もスタッフもギリギリまで準備をしており、何が起こるかわかりません。皆様ぜひぽかぽかした温かい気持ちで最後までお付き合いください」

 このナレーションの、一見へりくだっているようで媚びているような何とも言えない独特のノリが、良くも悪くもフジテレビっぽいな、と思った。その後の放送回でも冒頭のナレーションのこの感じは続いた。以下、いくつか引用する。

「スタッフが番組名でエゴサーチして、すべてのネガティブ意見をチェックしており、参考にさせていただきたいと思っておりますが、昨日の今日なので一切反映できておりません。来週から参考にさせていただきたいので、本日もご意見、ご感想、お待ちしております」

NEXT

低姿勢なようで尊大なナレーションは続く

1 2 3

あわせて読みたい

  • ハライチ岩井、三四郎の相田 新「じゃない方芸人」が躍進中なワケ

    ハライチ岩井、三四郎の相田 新「じゃない方芸人」が躍進中なワケ

    dot.

    5/15

    ディーン・フジオカ、原田龍二…イケメン俳優&タレントがMCで成功する“条件”とは

    ディーン・フジオカ、原田龍二…イケメン俳優&タレントがMCで成功する“条件”とは

    dot.

    3/22

  • 高嶋政宏が「ポップUP!」で連日炎上 変態紳士キャラ起用が失敗したワケ

    高嶋政宏が「ポップUP!」で連日炎上 変態紳士キャラ起用が失敗したワケ

    dot.

    5/2

    フジテレビが「みなおか」「めちゃイケ」終了後、坂上忍に託す4月改編の吉凶は?
    筆者の顔写真

    三杉武

    フジテレビが「みなおか」「めちゃイケ」終了後、坂上忍に託す4月改編の吉凶は?

    dot.

    3/10

  • フジテレビの改編の目玉「知りたがり!」 ミヤネ屋にダブルスコアで窮地

    フジテレビの改編の目玉「知りたがり!」 ミヤネ屋にダブルスコアで窮地

    週刊朝日

    4/12

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す