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（大西）奥さんが　社長代行の責任を負うっていう念書です。
（めぐみ）あ…。
二重線引いていただいて隣に　もう一度　お願いします。
社長代行を務めることになっためぐみさんでしたが会社をどうするのか早くも決断を迫られていました。
（舞）おはよう。（祥子）おはよう。
お母ちゃんは？もう出よった。
昼間や　電話のひっきりなしにかかってくっけん朝のうちに仕事ばするごた。そっか…。
お母ちゃんの力になりたいのにあんま　できることないねんな…。
よ～く探せば　でくっことやあるはずよ。
ばんばにでくっことや　これたい。
お弁当？およ。　舞と　めぐみの分。
ありがとう。
♪～
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ　君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が　願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪～
（垣内）はい。ありがとうございます。いいえ。
はあ…。
今日やなぁ…　古川さんが辞めんの。え？
就職先も決まってんねんて。
仕事できる人やから引く手あまたなんやろなぁ。
何や　知らんかったんか？あ…　はい。
（古川）こちらに　全部　まとめておきました。
古川さんがいてへんようなったら困るなぁ。
それは　心苦しゅう思てます。
今までありがとう。
長い間　お世話になりました。
（山田）逃げんの　はっや！
もう　おしまいやな。
頼りにしていた古川さんが去りめぐみさんは　更なる窮地に追い込まれました。
（土屋）笠巻さん。　奥さんが。
（笠巻）おお　どないした。
あの　ちょっと相談したいことがあんねやけど…。
おう　分かった。
めぐみさんは　どないしたいんです？
できることやったら会社　続けたいて思てます。
それが　社長の願いやったし。
けど　会社続けんねやったら私が　社長をやるしかない。
それは…　無理やと思うんです。
社長が　先代から　工場継いだ時な俺は　無理やと思てんで。
ねじのこと　な～んも知らん若いやつがちっちゃい工場　どこまで守れんねて…。
もって　せえぜえ１年　２年やろなて。
せやのに社長は２年どころか　３０年も守り続けて…こない　おっきい工場にした。
大したもんや。
けどなぁ　そないに頑張れへんかったら社長は　まだ元気やったかも分かれへん。
せやよって　めぐみさん。
無理することあらへんねん。
自分と舞ちゃんのことも　よう考えて。　な。
♪～
（めぐみ）紗江ちゃん。はい。
取引先別の月ごとの売り上げと仕入れデータ持ってる？
持ってます。結構　ボリュームありますよ。
ああ　全部　送ってくれる？目ぇ通しときたいねん。
けど　読むだけで何時間かかるか…。
紗江ちゃんは　帰ってくれてええよ。
プリントアウトだけしといて。は～い…。なっ。
お母ちゃん　何か手伝えることある？
大丈夫。　先帰って。
印刷しときました。うん。
ほな　お先　失礼します。はい　お疲れさん。
お疲れさんでした。
日付と項目分かりやすいように　まとめとくな。
ええから　帰り。　一人でできるから。
ばんばがなよう探したら　できることはあるって。
（結城）お葬式に伺われへんかってホンマすんませんでした。
ううん。
これから　ＩＷＡＫＵＲＡは　どないなるんですか。
畳むわ。
俺　何もできへんで…。
ホンマ　申し訳ありません。ううん。
浩太さん　慕われとったごたんね。
およ。　よか社長やったとよ。
お母ちゃん。
ホンマに　工場やめんの？
何で？
まだ助かる方法　あるかもしれへんやん。
お父ちゃんやったら　せやな…工場　立て直せたかも分かれへんな。
そやったら…。
でも　お母ちゃんには無理や。
時間がたつにつれて状況は　悪なる一方やろ。
悠人が言うたみたいに今　売っといたら何人かでも会社　残れるかも分かれへんしな。
ずっと…　ずっと工場守ろうって頑張ってきたやん。
今　売ってしもたら…。
ほかに方法が　あれへんねん！私も手伝うから！
無理やて。
舞。　めぐみも　ざぁまに悩んで決めたことやけん。
♪～
[℡]
もしもし。
[℡]（柏木）もしもし。　今　話せるか？うん。
（柏木）どうしてるか心配でさ。
[℡]ごめんな。あんな　うちの工場　畳むことになってん。
そうか…。
お父ちゃんが　おらんようになって工場まで　なくなるとかホンマしんどいわ。
そっち行こうか？
ううん　大丈夫。
私より　お母ちゃんの方がずっと　しんどいと思うねん。
[℡]もっと力になりたいのにどないしたらええんか…。
パイロットになって　親孝行すればいい。
うん。
ＩＷＡＫＵＲＡを　畳むことに決めました。
本当に申し訳ございません。
今　この会社を丸ごと引き受けてくれるとこ探してます。
（宮坂）うまいこといったら俺ら　そのまま残れるてことですか？
はい。
（小森）そんな奇特なとこ　あんねやろか…。
主人は　常々　ＩＷＡＫＵＲＡの技術力はどこにでも誇れるもんや言うてました。
絶対　見つかると思てます。
せやから　皆さん　今ある仕事を最後までやってもらわれへんやろか。
どうか　よろしくお願いいたします。
分かった　精いっぱいやろ。
♪～