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なぜ日本人の「色彩感覚」は世界で賞賛されるのか 「春の色」ひとつとってもこんなに多彩

東洋経済オンライン / 2023年1月2日 15時0分

それぞれの国の「伝統色名」には、その国の文化的な特徴が如実に現れるが、フランスの伝統色名にはボルドー(赤ワイン色)、ミエル(ハチミツ色)、カフェ・オー・レー(カフェオレ色)のように飲食物に由来するものが多く見られ、中国の伝統色名には鉱物に由来するものが多い。(参考資料:DIC COLOR GUIDE『フランスの伝統色』『中国の伝統色』)

華やかな色を多く使用した子どもの着物

マネするだけ! 日本らしさを配色で表現するコツ

最後に、ビジネスシーンですぐに使え、いろいろと応用の利く「日本らしい配色」をいくつか紹介したい。私たちにとっては既視感のあるテーマであっても、海外から訪れる人々にとっては新鮮な魅力として映るはずだ。

① 平安時代「かさねの色目」に見られる「2色配色プラスワン」

日本の感性「わびさび」

②わびさびに通じる、「ナチュラル配色」

配色のヒントは遊びの中にも

③古くて新しい、「色相コントラスト配色」

江戸時代に生まれた多くの色

かつて、モネやゴッホを驚嘆させた浮世絵は、江戸時代に生まれたものだ。江戸時代と言えば、度重なる奢侈禁止令(しゃしきんしれい)が発令され、浮世絵に見られる豊かな色とは対照的に、庶民のファッションは茶色・鼠色・藍色に限定されていた。

彼らはそれらの地味色を「粋(いき)な色」と位置づけ、すさまじい勢いで、さまざまなカラーバリエーションを生み出した。俗に「四十八茶百鼠(しじゅうはっちゃひゃくねず)」と呼ばれるが、実際には、これよりもはるかに多くの色が誕生した(色彩学者・長崎盛輝の研究によれば、江戸時代に流行した茶色は153種、鼠色についても100種を超える色名が存在したとされる)。

今まで何となく知っていたかもしれないこの話は、日本人の「色に対するこだわり」を象徴するエピソードであると筆者は考える。日本に生まれ育った人々は、多かれ少なかれ、季節と色の連動、繊細な色への愛着、色に対する自分なりのこだわりを持っているのではないだろうか。2023年は「日本の色」に意識を向けてみると、公私共に大きな収穫があるかもしれない。

桜井 輝子:東京カラーズ株式会社代表取締役

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