
松江市指定文化財・天然記念物
八雲町のギフチョウ
 ギフチョウ |
ギフチョウは春の訪れとともに飛び交うことから、別名「春の女神」とも呼ばれています。世界でも日本の本州だけに生息する日本固有種で、しかも所々にしかすんでいません。
八雲町では、4月初頭の晴れた日に星上山周辺でその姿を目にすることができます。早朝から日中にかけて山頂部や尾根筋など、日の光があたる場所に集まって、花の蜜を吸ったり、パートナーを探して飛び回ります。そして、交尾の終わった雌は、カンアオイ類の葉の裏にエメラルドグリーンの卵を1~数粒ずつ産み付け、約2週間ほどの成虫での生涯を終えます。孵化(した幼虫は産み付けられたカンアオイ類の葉だけを食べて育ち、サナギとなって夏から冬にかけての約10ヵ月間を過ごします。
かつての八雲町は、西日本屈指のギフチョウの生息地でしたが、乱獲と開発によりその数が激減し、今では幻のチョウになりつつあります。
【アクセス】
八雲町内を通る国道432号線を広瀬町方面に進むと『星上山スターパーク』の看板があり、その看板に従って進むと星上山山頂に到着します。ギフチョウは、その山頂部にある星上寺周辺で目にすることができます。
ギフチョウはもちろんのこと、星上山山頂部の動植物は天然記念物に指定されています。星上山山頂での動植物の採取は、処罰の対象となりますので絶対にやめてください。また、この小さな命をみんなの手で守っていきましょう。
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