「新渡戸文化学園」のパートナーになりました
先進的な特色ある教育をする「新渡戸文化学園」をご存知でしょうか?1927年に新渡戸稲造さんが創設した学校で、東京都中野区にあります。
民間経験者の教員も多く、社会に開かれた教育、放課後に民間の力を活用するなど、あらゆる分野で以前から注目をしていた学校でした。
わたしと世界のしあわせをつくりだそう。
↑この考え方にも、とても共感しておりました。
学園では、いろんな民間分野で活躍する方々を「パートナー」として迎えて、学校の様々な取り組みを進めていることを知りました。
私の本業である東京都議会議員としては、4年連続で東京都教育委員会を所管する文教委員会に所属して、公立学校のあらゆる学びの場においてもインクルーシブな教育を推進できるようにつとめてきました。
一方で、都は私立学校にも様々な形で補助や助成はしていますが、教育内容は各学校で決めるものです。
公立学校に比べて、比較的に似たような考えや家庭環境のお子様が集まっていて「スペシャルニーズのあるお子さんや違いのある人たちと交わる機会が少ないのかな」と想像しておりました。
そこで新渡戸文化学園との面談において、私立学校におけるインクルーシブ教育について一緒に考えさせていただけないか、提案をさせていただいたのがきっかけで、パートナーとしてお付き合いをさせていただくことになりました。
去年の夏頃から準備をすること1年。。。
とうとう新渡戸学園の超大型なインクルーシブ教育プロジェクトが立ち上がりました!
新渡戸文化学園だからこそできる、とてもユニークで斬新なプロジェクトです。
新渡戸文化学園Human Library Projyect
<プロジェクト・コアメンバー>
右から
新渡戸文化学園の遠藤崇之校長補佐
神薗まちこさん(渋谷区議会議員・パートナー)
岩澤直美さん(Culmony・パートナー)
龍円あいり(都議会議員・パートナー)
栢之間倫太郎先生
そしてプロジェクトに参加いただくのが、新渡戸文化小学校6年生の先生と児童60人の皆さん
令和4年7月にスタートして10月まで続く企画です。
社会に開かれた学校として様々なプロジェクトに取り組んできた学園ではありますが、先生たちも「ここまで大きいプロジェクトは始めて」とおっしゃるほどの規模です。
学校と民間人材がここまで対等な関係で連携できる学校なんて稀有ですし、先生たちの熱量が本当にすごくて、楽しみながら準備を進めてまいりました。
プロジェクト初日は「違い」「共生社会」について
6年生の1・2時間目を使ってプロジェクトの準備となる授業をさせていただきました。
岩澤直美さんからはヒューマンライブラリーという手法についての導入部分となる説明、「違い」や「偏見」などについてわかりやすく説明がありました。
岩澤さんの「自分は普通だと思う人?」という問いかけには、
半数以上のお子さんが「そう思う」、次に多かったのは「わからない」でした。「違うと思う」に手を挙げた子はわずかでした。
私からは「違い」があっても工夫や配慮があることで「一緒に」遊んだり活動できることをお伝えするために、インクルーシブ公園について話しました。
「じつは公園で遊べない子たちがいるんです。どんな子だと思う?」と聞いてみると、みんな一生懸命に考えてくれました。「骨折している子」「水アレルギーの子」「車椅子の子」などいろんな発言がありました。
ちょっと考えてみると、公園で遊べない子がいることは想像できることなんですよね。
でも、言われるまでなかなか気が付きにくいのは、その子たちは公園に居ないからとお伝えしました。
仲間になれていない人の姿は見えていなかったとしても、存在していることを感じてもらえたらいいなと思いました。
そのあと、実際にインクルーシブ公園の写真を見せながら「この遊具があると、どんな子が遊べると思う?」とちょっとしたクイズ形式で進めました。
子どもたちにとっては身近な教材だったこともあったのか、前のめり気味に考えて、答えてくれました。
背もたれ付きのブランコで、筋肉が弱い息子のニコが初めて思いっきりブランコに乗れたこと。
円盤式のブランコは複数人で乗れるので大人気ですが、寝転がっても乗れることから、身体的ハンデのある子も楽しめること。
大型遊具に「手話」の表記があることで、手を使って会話する子たちがいること。
砂場や水遊びが、腰の高さになっていることで、車椅子を利用している子も遊べること。
インクルーシブ遊具では、子どもたちがみんなで遊べるようにどうしたらいいか考える必要があること。
喧噪や大きな音が苦手な子は、こういう小さい場所で気持ちを落ち着けると遊びやすいことなどをお伝えしました。
「私には小学生の子どもがいるんだど、それがこの子です。何年生に見える?」と聞いてみると、みんな分からないみたいで、少し戸惑いの表情も見せました。
ダウン症候群っていう障がいがあって、成長がすごーーーーーくゆっくりなんです。今、3年生だと紹介しました。(写真撮影の時は2年生)
じつは「違い」がある子はいっぱいいるんだけど、配慮や工夫があれば、みんな友達になれるんだよ。
そんな話をして、私からのお話は終えました。
終わった後、子どもたちから色々な感想や質問をいただきました。
あの子、可愛い!
と息子のニコのをことをわざわざ伝えにきてくれた子もいました。
最後は、岩澤さんの「違いを体感できるワークショップ」が開催されました。子どもたちがお互いのことをいろんな項目でインタビューしあっていました。
子どもたちにとって、「違い」や「共生・インクルーシブ」について考える導入となったのじゃないかなと思います。
次は、いよいよ18組の色とりどりなバディと子どもたちが出会った日のことを書きます。ワクワクドキドキな1日となりました。
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