スキージャンプ女子W杯 高梨は11位 勢藤は9位で日本勢トップ
新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの国内開催となったスキージャンプ女子のワールドカップが札幌市で開幕しました。
日本のエース、高梨沙羅選手は11位で、勢藤優花選手が9位に入り日本勢トップでした。
スキージャンプのワールドカップは、新型コロナウイルスの影響で、2020年の大会以来、国内では開催されておらず、ことし、3年ぶりに大会が開かれました。
その初戦となるワールドカップ第10戦は7日、札幌市の大倉山ジャンプ競技場のヒルサイズ137メートルのラージヒルで行われ、日本勢はエースの高梨選手や伊藤有希選手など9人が出場しました。
高梨選手は1回目に118メートルを飛んで7位につけ、2回目はK点を超える124メートルと飛距離を伸ばしたものの着地が決まらず、合計ポイント231.5で11位に順位を下げました。
日本勢トップは去年の北京オリンピックに出場した勢藤選手で、1回目に117メートル50で8位につけると、2回目も123メートル50と飛距離を伸ばし、合計ポイント235.7で今シーズンのワールドカップで自己最高順位となる9位に入りました。
優勝は、北京オリンピックノーマルヒルの銀メダリスト、ドイツのカタリナ・アルトハウス選手で今シーズン3勝目を挙げました。
高梨「自信なく手探り状態 勇気持ってやっていきたい」
高梨沙羅選手は、3年ぶりに札幌市で開催されたワールドカップについて「たくさんの方が寒い中集まってくれてパワーにつながった。だからこそきのうの練習よりはきょうのほうが内容がよかったと思う」と振り返りました。
そのうえで「3年ぶりの札幌大会になかなか自分の調子を合わせることができなくてもどかしい気持ちだ。まだ自分の中でジャンプに自信を持つことができなくて手探りの状態だが、おそれずに挑戦していかないとこのままなので、勇気を持ってやっていきたい」と前を向いていました。
勢藤「もっと強い気持ちを持って遠くに飛びたい」
日本勢トップの9位に入った勢藤優花選手は「3年ぶりの国内の試合だったので、来てもらった方々によかったと思ってもらえるジャンプをしたいと考えていたので2本そろえて終われたのはよかった」と笑顔で振り返りました。
そのうえで「課題としているスタートを修正できたのでこの結果につながった。2回目のスタートの時に気持ちにも余裕があったし、たくさんの人が応援してくれているという思いを感じながらジャンプできた。あしたはもっと強い気持ちを持って遠くに飛びたい」と話していました。
3年ぶりの国内開催 観戦に訪れたファンは
3年ぶりに国内で開催されたスキージャンプのワールドカップを観戦しようと、札幌市の会場には試合前から大勢のファンが訪れました。
国内で行われるワールドカップを毎年のように現地で観戦してきたという東京の女性は「久しぶりに開催してもらえて大感激だ。これまでテレビで見ていたが、生はワクワクが違うし、目の前で飛んでる姿を見られてうれしい。高梨沙羅選手には自分らしいジャンプをしてもらいたい」と話していました。
また、子どもと一緒に初めてスキージャンプを見に来た北海道恵庭市の女性は「会場に到着した瞬間にテンションが上がった。北京オリンピックは画面でしか見られなかったので生で見るのをすごく楽しみにしている」と話していました。
中学2年生の男の子は「思ったよりも近くてかっこいい。大きくて高く、かっこよく着地したジャンプを見たい」と話していました。