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大阪高裁
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 極端に少ない給食などが問題になった姫路市の私立「わんずまざー保育園」(廃園)で、同市から給付費を詐取したとして詐欺罪に問われた元園長の女(49)の控訴審判決が25日、大阪高裁であった。長井秀典裁判長は、懲役2年6月、執行猶予4年とした一審神戸地裁姫路支部の判決を支持し、同被告の控訴を棄却した。

 判決によると、女は2015~17年、上限の48人を超える60~68人の園児を受け入れている実態を隠し、姫路市に虚偽の申請をして「施設型給付費」約9400万円を詐取した。

 女は「故意ではない」などと一審から一貫して無罪を主張。長井裁判長は、同被告が園児数の上限を把握していたと指摘し、一審判決に「事実誤認はない」とした。

 同園は17年2月、兵庫県と姫路市の監査により、極端に少ない給食や保育士数の水増しが発覚。全国で初めてこども園の認定が取り消され、廃園になった。女は19年1月に詐欺容疑で兵庫県警に逮捕され、翌20年12月に神戸地裁姫路支部で有罪判決を受けたが、控訴していた。

 高裁判決を傍聴した姫路市の女性(44)は、17年2月当時、同園に次男を預けていたという。「給食の写真の報道などを見て何度も泣いた。次男は無事育ってくれたが、常にあの給食の影響が出ないかと不安だった」と振り返り、「不適切な運営をする保育園が出てこないよう、判決が警鐘になってほしい」と願った。

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