子育てはうれしいことも、楽しいこともたくさんですが、ときには悩んだり、孤独に感じることだってあります。
だけど、頼ることは決して恥ずかしいことでも妥協なんかでもない。
憧れのあの人だって、同じように悩み、周りにサポートしてもらいながら育児をしています。
「the kindest mama」は、ひとりひとりのストーリーを通じて何かに頼ることへのネガティブな想いを減らし、子どもと笑顔で過ごす時間が増えることを願った世の中のママを応援するインタビュー企画です。
今日の「the kindest mama」は元バレーボール選手で、今は双子のママである 大山加奈さん。
今年2月に不妊治療を経て、双子の女の子を出産。
選手を引退後は、スポーツ解説者として、子どもたちにバレーボールの魅力を伝える活動を行っています。
「双子を授かった意味ある」と感じているという大山さんに、双子のママとして”頼る育児”の大切さについてインタビューしました。
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弱音を吐くことが苦手だった現役時代
小さい頃から背が高く、小学校に入学してすぐ「入部しないか?」と誘われたのが、バレーボールを始めたきっかけでした。
当時は身体が弱く、両親からスポーツすることを反対されていたのですが、プレーする先輩たちがすごく輝いてみえていて。「絶対に入部したい!」という想いが変わらず、1年かけて両親を説得し入部しました。
けれど、やっぱり休むことも多くて「この子はすぐ辞めるだろうな」って、周りから思われていたと思います。
同じ部に年子の妹もいて、「負けたくない!」という姉としてのプライドがあったのと、単純に「バレーが楽しい!」という想いもあって、とにかく日本一を目指して練習に打ち込んだ学生時代でした。
当時は、周りに弱音を吐けずに辛いことを我慢することも多く、バレーを楽しいと思う一方で、メンタル面でも体調を崩してしまうことも。アテネオリンピックに出場した頃、ついに腰を痛めてしまい、その流れで引退を決意しました。
引退後は結婚もして、スポーツ解説者として講演や指導などの仕事を続けていたのですが、2020年に新型コロナウィルスが流行。仕事が激減したことを機にストップしていた不妊治療を再開し、無事、2021年2月に双子の娘を授かることができました。
みんながサポートしてくれるから、楽しく子育てできている
「母は強し」とよく言われますが、私の場合は出産してさらに弱くなったな、と思います。
コロナ禍での出産もあり、自分はもちろん、子どもたちを守らなければ!という想いもある一方で、「果たして守り切れるのか?」と不安になることも。何かあったとき、守らないといけないものが二人もいるし、どうしよう、って。
そんなとき頼りになるのは、やっぱり”人”だな、と日々思うんです。
現役の時は、周りに弱音を吐けずに「自分が頑張らないと!」と思っていましたが、双子育児となると、そんなこと言ってられません。
今はだいぶ落ち着きましたが、出産直後は1日30回授乳していて、本当にそれで1日が終わっていました。
でも、週一で妹夫婦が手伝いに来てくれたり、だいず(愛犬)のおかげで仲良くなったご近所さんが代わりに散歩や買い物に行ってくださったり。ときには娘たちの予防接種の受診に付き合ってくださることもあります。
私が「力を貸してほしい」「助けてほしい」ということをしっかり伝えることで、夫や家族はもちろん、職場の人やご近所さんまで、たくさんの方が手を差し伸べてくれています。
あとは、モノやサービスも上手に活用することも大事。
私の住んでいる地域は、かなり多胎家庭のサポートに手厚いので、制度を使って産後ドゥーラさんに何度も来てもらっています。離乳食づくりや家事で、手間やストレスを溜めるよりも、しんどいときは頼って、笑顔で子どもと過ごす方がいいなと思うんです。
なので、我が家では市販のベビーフードもバンバン活用していますし、家電も時短できるものに買い換えたりしました。
特に私の場合は、はじめての育児なので分からないことだらけです。
そんなときに、人でもモノでも、”必ず頼れる存在”があると安心しますよね。
頑張っている自分を認めて、褒めてあげてほしい
もともと子どもが大好きで、小学生の時大好きだった先生に憧れて、先生になりたい、と思ったこともありました。現役を引退したときも、保母さんになろうかな、と悩んだ末、腰の怪我があるから諦めたほど。
最初は「バレーボールをしている子どもたちを幸せにしたい」という想いで、講演や指導に取り組んでいました。
でも、ママとなった今はスポーツをする子どもだけでなく、「すべての子どもたちを笑顔にしたい」という想いで仕事も少しずつ復帰しています。
そのためには、ママも笑顔でいなければいけないと思うんです。
SNSなどを見ていると素敵な投稿ばかりで、みんながみんな当たり前のように育児をやってるように見えて、「なんで自分はできないんだろう・・・」と比べてしまうこともあると思います。
だけど人を育てるのってすごいことなんだ、ママはみんな本当に頑張っている、と自分が親になって身をもって感じています。
だから、そんな自分を認めて、褒めてあげてほしい。たまにはご褒美もあげてほしいと思います。
「子どもを預けてまで・・・」と思ってしまいがちですが、私も最近やっと、娘たちを妹夫婦に預けて夫と焼肉を食べに行きました。誰かに頼って息抜きすることも、子どもたちと笑顔で過ごすために大事なことです。
双子育児はやることも2倍にあって大変ですが、「私が双子を授かったことにきっと意味がある」と思っています。自分の経験や想いをどんどん発信して、これからも子どもたちはもちろん、ママたちにも元気を届けていけたらな、と思っています。
子育ては嬉しいことや楽しいことだけでなく、時には悩んだりつらいと感じることもあります。
だけど、あなたが求めれば、すぐそばにはいつでもサポートしてくれる家族、友人、同僚、自治体がいます。
使うだけで、ストレスや育児の負担が軽減するモノやサービスもたくさんあります。
頼ることは決して恥ずかしいことでも妥協なんかでもありません。
「the kindest」は、子育ての悩みにいつでも寄り添い、少しでもあなたの負担やストレスを肩代わりすることで、愛するわが子と笑顔で過ごす時間を増やしたいと願っています。
「the kindest mama」profile
大山 加奈
スポーツ解説者
力強いスパイクを武器に「パワフルカナ」の愛称で親しまれ、日本を代表するプレーヤーとして活躍した。小学校2年生からバレーボールを始め、小中高全ての年代で全国制覇を経験。高校卒業後は東レ・アローズ女子バレーボール部に入部した。
日本代表には高校在学中の2001年に初選出され、オリンピック・世界選手権・ワールドカップと三大大会すべての試合に出場。
2010年6月に現役を引退し、2021年、不妊治療の末双子を授かる。現在は全国での講演活動やバレーボール教室、解説、メディア出演など多方面で活躍しながら、スポーツ界やバレーボール界の発展、子どもたちへバレーボールと楽しさを伝えたいと活動中。
インスタグラム : @kanaoyama0619
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the kindest オンラインショップ:https://the-kindest.com