東大大学院で工学を研究、様々な経歴を経てGoogleにも入社し、現在はAI技術研究者。そして、ネットでバズった「古文にする」コンバーターの作者でもある、すとうけんたろう氏。「おおざっぱに言って理数系の活動をしてきた」と自ら語るすとう氏が、なぜか「百人一首」の本を出す。その名も『5文字で百人一首』。いったいどういう経歴の人物で、どういう中身の本なのか? 自身と作品の背景を書き下ろしてもらった。
東大卒・元社長・元Googleの理数系男子
はじめまして。すとうけんたろうです。
機械学習エンジニアをしています。大学院では、「粒子法」という物理シミュレーション手法を研究していました。気体と液体と固体とを全て仮想的な粒子の集まりとして扱うことで、ややこしい状態を比較的簡単に解析できる手法です。
大学院を出た後、その粒子法を使ったシミュレーションソフトウェアを開発する会社に入りました。私は主に映像制作とビデオゲーム向けの開発をしていました。その後ゲームの部門が会社として独立し、私はそこのスタートアップメンバーになりました。
それが会社ごと買収されて、私はGoogleに入社しました。現在はそこをやめて、いわゆる人工知能、機械学習の技術を使ってさまざまな社会的課題を解決する会社に勤めています。
趣味はプログラミングで、最近はJavaScriptでテキスト処理や物理シミュレーションのプログラムを書くのが好きです。作ったものは個人ウェブサイト「ねこいりねこ」で公開してあります。
Twitterなどでバズった「古文にする」も、「ねこいりねこ」のコンテンツ
そんな、おおざっぱに言って理数系の活動をしてきた私が、どういうわけか百人一首の本を出します。