この一冊で、日本人の教養・百人一首を楽しもう
あまり勉強のためだとか気構えずに、気楽に読んでいただきたいです。おすすめの本書を使った百人一首の学び方は、こんな感じです。
(1)要約とイラストでなんとなく歌の雰囲気をつかむ。
(2)訳を見て正確な意味を知る。
(3)歌と訳を見比べて、昔と今で日本語がどんなふうに変わったかを調べる。
(4)解説とコラムを読んで、興味が湧いたら、もっと調べてみる。
(5)自分ならどんな5文字にするか考えてみる。
次なるステップは……?
本業である機械学習を本書や趣味に活かしているところは、今のところありません。あらゆる文章を5文字にするモデルなどが作れると楽しいんでしょうけどね。
また、古文から現代文、現代文から古文への機械翻訳にも挑戦しているのですが、学習させるためのデータが不足していて、なかなかうまくいきません。
百人一首以外で5文字で表現したいものは、なかなか思いつきませんね。小説や映画なんかも楽しそうですが、私自身があまり詳しくないので難しいです。推理ものだとただのネタバレになりそうですし。
「ねこいりねこ」では、情報量が足りないことわざ(例:負けるが負け)、寸止めだじゃれ(例:ふとんが舞い上がった)、間違ってない例文集(例:ユニークなつまらなさ)、逆引き古語辞典(例:バズる=ののしる)、短所を長所に変える辞典(例:下手な絵=味のあるの絵)など、言葉遊びのコンテンツが他にもありますが、本になれるかは怪しいですね。
本書の執筆にあたって、講談社様にはクールなデザインと丁寧な校正、なにより貴重な機会をいただきました。あんの秀子先生には、本書に対するすてきな解説をいただきました。この場を借りて心より感謝申し上げます。
もともと世界で数人にウケればいいと思って考えたものが、こうして多くの人の目に留まる書籍になったのが、今でも信じられません。お手にとって見てもらえたらもっと嬉しいです。よろしくお願いします。