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一度発動したら最後、その時点で「正体を知ってる」全員=承太郎や仗助たちは全員が吹っ飛ぶ……そこまで無敵の能力だったのかバイツァ・ダスト(たしかに早人の場合は正体を知る人=早人だけだった)。

「来るか承太郎!バイツァ・ダストはお前に会いたくない一心で発現した能力だ!近付いてこい!時を止めてみろ!何秒止められる?もっとこの私を追い詰めるがいい!」

シアー・ハート・アタック戦で植え付けられた承太郎への恐怖心が、吉良にとって地獄から生還する「蜘蛛の糸」だ。「絶望」を加速させるのが、正義の要である承太郎というパラドックス。その限界のギリギリさが再びきっとバイツァ・ダストを発現させるのだ!

「承太郎さん時を止めろ!キラークイーンのスイッチを押させるな!!」

キラー・クィーン戦の最終局面で、仗助の目立ったセリフはこれだけ。動こうにも足には木の手すりが突き刺さって物理的に動けない、さぞ歯がゆかっただろう。

「いいや限界だ!押すね!」

やったぞ、発動したぞ! そして時は巻き戻る。第四部完、まさかの吉良吉影が逆転勝利!?(前も言った気がする)

救急車に轢かれて事故死したラスボス


「フハハ…戻れたぞ…作動できたんだ!バイツァ・ダストを再び作動できたんだ!」

吉良がすごい顔で喜んでいると、胸をすり抜けていく小鳥たち。もし発動していたなら1時間前で、通勤路にいるはずだがそうじゃない。胸ポケットから取り出した時計は……壊れている?8時29分で止まっている? 早人がストレイ・キャットで壊したことが「すでに起こったこと」であり、時間が巻き戻ってない証拠だ。