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「でもそう深刻に考えるなよ。代わりの誰かを引っ張りこめばいいんだよ。一人入れば一人出れる。誰か他人にカス掴ませて自分だけ出れば助かるじゃあないか」

ゲームのババ抜きみたいなもの、人間社会と同じだという鋼田一。確かに、代わりの誰かを引っ張り込めばいい……としゃべる、ワイヤーに化けていたミキタカ。宇宙人が役に立った!

「なんだてめぇは!なんで電線に!いつからいるんだ!なんだこの能力は!」
「よくぞ聞いてくれました。実は私宇宙人なんです」

それ、答えになってない!  しかし、ミキタカが身代わりになったおかげで仗助は脱出でき、億泰の傷も治せるのだった。

「わたし宇宙人だからババ抜きってゲーム知らないんですけど、いきなり騙して仗助さんにもう外に出れないって……まるで正月に子供騙して大人がゲームに勝つみたいじゃあないですか」

筋を通していてアツいが、どこかおかしいミキタカの正論。ババ抜きは知らないくせに、正月の風物詩を知ってる宇宙人ってキャラ設定が崩壊してませんか。

鉄塔の中に引き戻そうとするミキタカに、手のひらのデカいタコからカッターを取り出す鋼田一。ミキタカが化けたワイヤーを刃で切り裂いた……つもりが、実はただのワイヤーだった。

騙し合いはミキタカの勝ちかと思いきや、ワイヤーも「切ったら切り返される」鉄塔の一部だ。切り口の角度も計算され尽くしていて、反撃エネルギーに胸を貫かれるミキタカ!

胸から大出血するミキタカに脱出しろという仗助だったが、鋼田一は「いいや出さん!」と追い打ち。方向・角度よし!  打ち込んだボルトの反撃エネルギーが発射されて鋼田一の服を切り裂き、「何度も訓練した」傷がむき出しになる演出がカッコいい。ボルトの形になったエネルギーでミキタカを鉄塔に磔にして、ゆうゆうと脱出する鋼田一だった。