8人目の内密出産 熊本・慈恵病院 院長が語る出産後対応の難しさ

堀越理菜
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 熊本市の慈恵病院は5日、新たに1人が、担当者にのみ身元を明かして出産する内密出産をしたと発表した。2022年2月の初事例公表以来、8人目になった。

 病院によると、今回の女性は東日本在住の成人。昨年10月ごろにメールで相談があり、11月に病院で出産した。母子ともに健康という。

 女性は出産後、病院の確認に対し内密出産を希望したが、退院後に出産を両親に打ち明けた。

 自分で育てたい気持ちが強いというが環境が整っておらず、病院は母子の今後について女性とやりとりを続ける。現時点で女性の身元情報は病院の担当者しか知らないという。

 会見した蓮田健院長は、「無事な出産まではできた。その後の母子の幸せという漠然としたレベルになると、無力感を感じてしまう。お母さんの(赤ちゃんをどうしたいかという)気持ちも大事だけど、赤ちゃんのこともあるし、どう調整するのがいいのか」と、複雑な背景を抱える女性と赤ちゃんへの出産後の対応の難しさも漏らした。(堀越理菜)

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