合間縫う腑に落ちない音楽

肩透かしのカタストロフィは続く

大貫妙子の「新しいシャツ」と坂本龍一

もう何年も前、坂本龍一が出演するラジオ番組で大貫妙子がゲストの回を偶然聞いたことがある。そのときの大貫さんのはしゃぎっぷりとデレぶりがもう異常で、これはただならぬ関係なんだろう(あるいは、だったんだろう)と思った。 一方で、80年代以降の大貫…

なぜ安倍元首相の「国葬」は、中央線系サブカル中年にあそこまで毛嫌いされたのか?

安倍元首相の国葬が9月27日、東京・千代田区の日本武道館で行われた。これにあわせて千鳥ヶ淵をはさんだ九段坂公園には一般向け献花台が設けられ、順番を待つ列は市ヶ谷を抜けて四ツ谷を超えたという。 マスコミによる事前の世論調査では反対意見が約半数を…

とにかく短い本を書く、そして大した内容でなくても高く売る

肺がやられたせいか、横になっていると咳が出るので、しかたなく椅子に座っている。退屈なのでKIRINJIについてブログとか書いていたが、それも飽きて弱っていると、ふとコロナ前に買った本があったことを思い出した。

KIRINJI(弟脱退後)および参加作品でTop10を選ぶ

考えてみればブログの名称自体がキリンジ由来なのだから、もっとキリンジについて書いておくべきだった。とはいえ、キリンジマニアは世にたくさんいるだろうから、「これは絶対に聴いておきたいTOP10」に加え、とりあえずもう1本くらい書いて少し様子を見よ…

キリンジの「これは絶対に聴いておきたいTOP10」を作ってみる

この間、「冠水橋」についてブログを書いたら意外と読まれたので、お盆休みで暇をもてあましている人が多いのではと思い、無粋にも「これは絶対に聴いておきたいキリンジTOP10」を作ってみようと思う。異論は認める。 ちなみに背景としては、90年代の初頭に…

キリンジの「冠水橋」を見に行く

先日、2週間の試験期間を坂戸のアパートで過ごした次女が、最終日に喉が痛くなったというので、そのまま閉じこもってもらい、朝から大量の食料と水、それから着替えやお菓子や現金などを渡しにいった。そこでふと、自分にも坂戸に用事があったことを思い出し…

GoogleはYahoo!とグルになってコンテンツプロバイダから収奪するプラットフォーマーになっていないか?

中立な立場で記事の検索結果を表示している(ことが期待されている)Googleで検索したのに、Yahoo!から逃れられないって、なんかおかしくないですか?

マーケティングの暴力性も考えずに吉野家の元常務個人を「品性下劣」と批判するやつは的外れ

クビになった吉野家の元常務を擁護したい(が炎上が怖くてできない)おじさんもいると思うので代わりに書き飛ばしておくと、社会人向けのマーケティング講座における発言であったあの指摘は、マーケティングの実務を学ぼうとする人にはかなり参考になる可能…

積分の音楽:ファビオ・ルイージとN響の「チャイ5」

これは偏見かもしれないですが、日本のオーケストラも聴衆も、音楽を作品全体ではなく、その瞬間瞬間の響きだけで楽しんでいる、というか、そういう演奏がウケているような気がしてなりません。 そうすると、結局は勢いがあるとか熱い演奏とかいう評に傾くの…

変異株のトリアージ論 50歳以上の死亡者はまとめて「寿命」にしてもう数えるのはやめよう

まる3日間、家を出ていない。水曜日に買いだめをして、この1週間はトータルで30分以内しか外に出ていない。 なのに変異株の感染者が、「職場と家との往復しかしていない。あとはコンビニとスーパーくらいしか」とニュースで言っていて、思わず笑ってしまった…

立花隆さんに「知の巨人」はそぐわない

立花隆さんが亡くなっていた――。そんなニュースを見ながら、そういえば彼に関する思い出があるんだったと思い出した。歳のせいで思い出すのに時間がかかるようになってしまったし、もう二度と思い出さないかもしれないのでメモ。 福利厚生の手厚い出版社に勤…

ジャーナリストだけが知らない"問題解決"のフレームワーク序説

以前「ジャーナリストだけが知らない"問題解決"のフレームワーク」というタイトルを思いついたが、いろいろと忙しくて書くには至らなかった。 しかしこのたび新田哲史さんがSAKISIRU(サキシル)という新しいメディアを立ち上げ、 「右でも左でもなく前へ進…

タレイア・クァルテット@安養院

とても満足したコンサートだったので、あえて言葉にするのも億劫だなと思ったけど、悲しいことに記憶というものは薄れてしまい、いつしか消えてしまうものなので、備忘録として。 プロジェクトQ・第16章のバルトーク弦楽四重奏曲シリーズ(2019年2月24日)で…

「すべての1PVは等価値」と信じる人が「こたつ記事」地獄に堕ちてゆく

そういえば「こたつ記事」については、年末に「すべてのメディアはこたつ記事に行き着く」という増田(はてな匿名ダイヤリー)がバズっていた。 anond.hatelabo.jp NHKの「ねほりんぱほりん」は、これを受けて作られたのだろうか。それにしては、放送するの…