1982年・点景
センバツ二連覇
選抜大会で2連覇を達成したのは1929、30年の第一神港商(兵庫)と81、82年のPL学園(大阪)、そして2017,18年の大阪桐蔭、3校だけ。
センバツ初制覇の翌年、第54回大会決勝・二松学舎大付(東京)戦で、決勝戦史上初となる先頭打者本塁打を放ったのは佐藤公宏だ。しかも初球。いわゆる「プレーボールホームラン」である。
「1番・遊撃」で先発した佐藤は試合開始を告げるサイレンが鳴りやまないうちに相手先発・市原勝人の初球ストレートを強振し左中間のラッキーゾーンへ放り込んだのである。
前年は初制覇の足掛かりとなる土壇場での「奇跡の同点三塁打」を放っている。
佐藤は現在、千葉県富津市内で不動産業を営む。
決勝の相手も千葉の印旛だった。奇遇である。
「グラウンドはまだ荒れていない状態でしたから、塁間に自分の足跡をつけるのが気持ちよかったですね」とのこと。
先制パンチに気を良くし5回に左前打で追加点のきっかけをつくると、7回には右前打で出塁しその後2四球。松田竜二の満塁ランニング本塁打につなげた。余談だが、決勝での満塁本塁打も連覇を達成した30年の第一神港商・高橋二郎以来という奇遇。当時の決勝戦史上最多15得点での大勝だった。
佐藤は2度の出場で、通算19打数10安打の打率・526、1本塁打、4打点。甲子園の申し子である。
早大に進学し4年生となった86年春。東京六大学野球の開幕戦、東大1回戦に「1番・遊撃」で出場した佐藤は、またしても初回表の打席で初球を仕留めた。
甲子園、神宮、二大聖地でのプレーボールホームラン。
しかも季節はともに春。
決勝戦2本目となる先頭打者アーチは、大阪桐蔭と履正社による史上初の大阪決戦となった選抜大会決勝。初回表に大阪桐蔭の1番・藤原恭大が放った一発。
藤岡亜弥
この方の切り取る景色が素晴らしすぎて感激した。
いや、何というか、林ナツミ産の「本日の浮遊」以来の衝撃だ。
「川はゆく」「アヤ子江古田気分」。
これは本当にいいと思う。
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