2023年 八十二銀行・長野銀行の合併への動き本格化 岐路に立つ地域金融【地銀1行時代】

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 全国で地方銀行の再編が進む中、八十二銀行(長野市)と長野銀行(松本市)の合併に向けた動きが2023年に本格化する。両行は1月にも統合の最終契約を結び、6月には八十二銀が長野銀を完全子会社化する予定だ。低金利の長期化や人口減少など、直面する経営環境は厳しい。両行の合併による「地銀1行時代」の到来は、地域経済にどのような変化をもたらすか。金融機関には今、どんな役割が求められているのか―。

◇◇◇

■低金利・人口減 厳しい経営環境

 銀行の収益の大半を占めるのは、企業や個人向けに貸し出しをすることで得られる利息収入だ。だが、日銀が約10年続けてきた低金利政策の影響で、銀行は利ざやを十分に稼げなくなっている。本業のもうけを示すコア業務純益(単体)を2012年と22年で比較すると…

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