籠原スナヲ
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籠原スナヲ
@suna_kago
籠原スナヲさんのツイート
そうしてゆっくりと立ち上がり、彼女を保護するホテルに連れていくために、左手を差し出してエスコートする。
「――貴女のことは、俺たち狩人が必ず守ります」
その手を取るスウィーテの指が熱くなっていることに、トーリは気づかない。
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「え――」
スウィーテはトーリの整った顔をゆっくりと見つめた。184の身長、口もとの艶ぼくろ、センターパートの黒い髪。それから、
「じ、獣人は――警察のでも怖いです。ごめんなさい」
と言った。
「分かりました」とトーリは答えた。「今回の作戦からウチの猟獣は外します。安心してください」
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「獣人に抵抗はありますか?」
トーリがそう訊くと、スウィーテは顔を上げた。
「え?」
「ご存知かと思いますが、獣人捜査局には猟獣がいます。俺の第七班にも、頼りになる子がいる。ケモノをボディガードにつけることに、抵抗はありませんか。――正直におっしゃってください。俺しか聞いていません」
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バカげている、とトーリは思う。小さな子供がパニックになって挙動を停止しただけのことを、面白おかしく書いたヤツがいるだけだ。
「その3です」と彼は指を立てた。「俺たちは今から貴女の護衛に回ります。メディアへの出演は全てキャンセル。これから獣人捜査局の監視下に置かれます」
「はい」
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たしかに客観的には美人の部類に属する。だが、今はその輝きの全てを焦燥が消し去ってしまっていた。
《スウィーテはかつて、幼少期、実の弟を見殺しにした。彼が交通事故に遭って生死の境を彷徨ったとき、彼女はなにもせずただ歩道に立っていた》
それがスウィーテに対するバッシングの内容だ。
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バッシングは、犯人が言うように、事実無根のものですか」
「――答えたくないです」
彼女は、ぎゅっと拳を握った。トーリはそれを見つめる。――昔の俺と同じだ。脅威が現れ、自分の人生を脅かしても、なにもできることがなかった、あの頃の。
彼女の――スウィーテの、黒髪のロングヘアに隠れた横顔は、
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「警察官として、三点だけお伺いします。既に刑事課から受けた質問もあるかもしれませんが、許してください。貴女を守る以上は、貴女の口から聞きたい」
とトーリは言った。
「その1.今回の犯行に及んだ人物に心当たりはありますか」
「そんなの、ありません」
「その2.貴女がマスメディアで受けた
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「スウィーテさん」とトーリは言った。「いや――本名の岡部クリスさんで呼ぶほうがいいですか?」
「ど、どちらでも結構です」
俯いたままの彼女、その向かいにあるパイプ椅子を引きずり、トーリは彼女と斜向かいになるように座った。真正面にふさがって、相手を怖がらせないようにするためである。
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極度の恐慌状態だ。お前が緊張を和らげて、ボディガードとしての役割を果たせ。――ストーカーのクソ獣人を返り討ちにできたら万々歳だな。
そうショーゴは言った。
トーリは愛宕警察署の取調室に入った。スウィーテと呼ばれている歌姫が、項垂れて、震えながらパイプ椅子に座っているのが分かった。
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「そこでお前の出番だよ、トーリくん」
ショーゴは眼鏡をかけ直した。
「社会的な影響が強いからな、この件は第六班と第五班の合同捜査になる。だが、犯人に愛されているスウィーテの見張り番は必要だろ。彼女の護衛を第七班に担当させる、それが渡久地ワカナ局長の方針だよ」
彼女は警察署にいる。
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犯行名は、オペラ座の怪人だとか」
――オペラ座の怪人。
それは美しい歌姫のために殺戮を繰り返し、最後は嫉妬に狂って破滅するゴシックホラーの古典的悪役だ。
「ナルシシズムの強い奴みたいだな」とトーリは言った。「そのスウィーテって子の精神状態が心配だが、マスコミとの連携はどうする気だ?」
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死体があった。つまり獣人案件の可能性がある」
彼がそこまで言うと、イズナがトーリに近づき、電子ファイルを渡すために彼の端末とBluetooth接続した。
「今回の獣人は」とイズナは言った。「犯行声明を現場に残しています。歌姫のスウィーテがメディアでバッシングされていることの報復だそうです。
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※※※※
日岡トーリは新橋近辺の愛宕警察署に到着すると、そこで橋本ショーゴとイズナ=セトに合流した。
「状況は?」
「マンション内の現場は鑑識課がやってる」とショーゴは答えた。「酷いもんだ。被害者は生きたまま電動ドリルで脳をやられてるとよ。本来ならただの猟奇殺人だが、現場にミミズの
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即興小説メモ:
私の描く主人公、なんかいつもトラブルメーカーですね(そういう奴がいないと仕事人間が黙々と事態を解決していく静かな話になってしまうんだろうな私)
(名前、小木ケンスケではなく尾木ケンサクにします)
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わーい!
交換可能性、あるいは不可能性と桃果の倫理──幾原邦彦『少女革命ウテナ』から『輪るピングドラム』へ worldend-critic.com/2022/07/23/pen #週末批評
この方のピングドラムの文章から自身が書かれた小説にたどり着いたんですが、作品解釈と自作小説とのつながりも読み取れてとても面白い。
「籠原先生の描くウソつきキャラは可愛い」
⇒メインヒロインも普通に嘘つくしな!w
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「遂に獣人局の仲間から死者が! そこに満を辞して局長が! 局長の獣人が!! またすごい強いの出てきたぞ!(汗) 使いこなせるのか?(汗) マジつえええーーー!! でもバニーか……兎
、だよね?……ね!?」
⇒ギボ=ジンゼズ、地の文の描写から分かるとおり、普通に男なんですよw
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「メガネくいっ。いやぁー、これはいけません!いけませんよショーゴくん……ワザとやってない?(汗)」
「イズナちゃん……(泣)いじらしい、いじらしいよイズナちゃんんんんーーーーーー(嗚咽)」
⇒イズナとショーゴの関係性には完全に私の性癖をぶつけています。イズナ健気だね……(愉悦)
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「この時!きっと背景にジョジョ文字が浮かんでたはずッ!!
ラッ太郎『てめーは おれを 怒らせた』
以下しばらくジョジョ第三部状態。
ま、まさか……!
なお、プッツンしたラッカちゃんも可愛い」
⇒先にお出しすると、ラッカは無自覚ながら「超加速型」の獣人です。時間を停めることができます。
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たぶん「世間の倫理と衝突して、そこから逸脱するヤツにだけ主人公の資格があるけれど、それはそれとして衝突していることへの葛藤はあるだろ」という考えが私にあるんでしょうね。
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「大人と子供の解釈。ドキッ! 可愛さ無限大」
⇒大人と子供の年の差恋愛を描く上で「世間の道徳や倫理なんて関係ない。私たちは愛し合ってるの」と突っぱねる路線は当然アリです、が、私はここでラッカに「じゃあ大人と子供の区別はどこにあるんだよ」と自問させる方向に行くんだなと思いました。
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