「モナ・リザ」にケーキ投げつける 仏ルーヴル美術館で高齢女性装った男性
画像提供, Twitter/@klevisl007/Reuters
「モナ・リザ」に向けてケーキが投げられたが、作品は損傷を免れた
フランス・パリのルーヴル美術館で29日、レオナルド・ダ・ヴィンチの名作「モナ・リザ」に向かって、車椅子に乗り高齢女性を装った男性がケーキを投げつけた。
作品は強化ガラスで保護されており、損傷はなかった。ガラスにはべっとりと白いクリームがついた。
ケーキを投げた男性は、かつらと口紅をつけていた。警備員に連れ出される際、「地球のことを考えろ」と周囲に呼びかけた。
パリの検察当局は30日、36歳の男性が拘束され、警察の精神科病棟に送られたと明らかにした。また、文化財の被害について捜査を開始したとした。
ルネサンス期の1503年に描かれた「モナ・リザ」は、かつて酸による攻撃を受けており、1950年代に保護ガラスが設置された。
「びっくりした」
ケーキが投げつけられた時にそばにいた人たちは、「あごが外れるほど驚いた」と話した。
アメリカから訪れていたルーク・サンドバーグさん(20)は、「大勢が声を上げたので見てみると、高齢女性の(格好をした)車椅子に乗った男性が絵に駆け寄り、(ガラスを)たたき始めた。そしてケーキで一面を汚した」と、PA通信に話した。
「警備員が男性を連れ去るのに10秒から15秒くらいかかった。その場にいた人たちは、少しパニック状態のようだった」
「とてもびっくりした。モナ・リザの歴史的な価値を考えると、とんでもない話だ。(中略)めったにない出来事だった」
サンドバーグさんがツイッターに投稿した動画には、保護ガラスからクリームが拭き取られた後、人々から拍手が起きた様子が映っている。
「地球のことを考えろ」
ケーキを投げた活動家の男性は、館内でバラを投げる姿も目撃された。警備員に連れ出される際には、「地球のことを考えろ」などとと声を上げ、次のように訴えたという。
「地球を破壊している人たちがいる。そのことを考えろ。芸術家たちは、地球のことを考えろと言う。だから私はこれをやったのだ」
BBCはルーヴル美術館にコメントを求めている。
トップ記事
読み物・解説
読まれた記事ランキング
このコンテンツは開けません