韓国人の反中感情が世界56カ国で最も強いという調査結果が明らかになった。中国を否定的にとらえている人の割合は日本より10ポイント以上高かった。中国から飛来するPM2.5(微小粒子状物質)と新型コロナウイルス感染症が韓国人に特に影響を与えたことが調査から判明した。
米外交専門メディアのディプロマットは24日、中国に対する見解を調べる世論調査結果の一部を引用して報じた。同調査は2020年から今年までインターネットを通じて行われ、世界56ヵ国で8万人余りが回答した。韓国では今年4月から9月まで成人男女1364人を対象に行われた。
その結果、韓国人回答者の81%が中国を「否定的」または「非常に否定的」と認識していることが分かった。 調査対象56カ国の中で最も高い水準だ。反中感情が強い国の2位はスイス(72%)、3位は日本(69%)だった。 韓国人の否定的な回答はスイスより10ポイント、日本より12ポイント多かった。
これは7年前の調査とは正反対の結果だ。 米国の世論調査機関ピューリサーチは2015年、類似する調査を実施したが、当時中国を否定的にとらえる韓国人の割合は37%にとどまっていた。
中国を否定的にとらえる理由についても、韓国は他の国々と差があった。ほとんどの国は「中国の軍事力」を最も否定的に認識しているのに対し、韓国は「中国が地球の自然環境に及ぼす影響」を最も否定的に認識していた。例えば、中国から飛来するPM2.5などの問題だ。
ディプロマットは「中国と隣接した韓国が中国の軍事力を潜在的脅威と判断し、より敏感に反応するという仮定に反する結果だ」と分析した。その上で18年にはPM2.5について中国の責任を追及する国民請願に27万人が参加し、19年には韓国保守団体が中国大使館前で関連デモを行ったと説明した。
また、韓国人の回答者は、中国のコロナ対応とコロナワクチンに対してもかなり否定的に評価した。韓国人が中国と言えば思い浮かぶ単語は「COVID-19」が最多だった。「歴史歪曲(わいきょく)」「汚さ」「偽物」「汚染」なども含まれた。ただ、韓中関係に影響を及ぼした終末高高度防衛ミサイル(THAAD)は連想する単語に含まれていなかった。
そのほか、韓国人は他国とは異なり、「中国の技術」にも否定的だった。「中国人」に対しても77%が否定的だったという。年齢別では20-30代の反中感情が最も強く、経済的に余裕があるほど反中感情が弱かった。ディプロマットは「社会経済的地位が高いほど中国を経済的側面でチャンスがある国家と考えるためだ」と分析した。
チェ・ヘスン記者