これはまったくの私見であり、エビデンス的なものは1ミリもないので、どうか突っ込まないでもらいたいのだが、最近のバンドって、なんか滅多なことでは解散しないと思いません?
若者が好む今のバンドが事なかれ主義の仲良しグループで、まったく骨がないから……などと老害的なことを述べるつもりはない。
50代の僕が若い頃に聴いていたバンドで、一旦は弾けるように解散した人たちも、いつの間にか再結成し、目立たないながらも安定的に活動していたりするし。
これは一体、どうした現象なのだろうか?
真面目に考え出すと沼にハマり、なかなか今回の主題が始められなくなりそうなのでやめておくが、ともあれ、バンドが解散せずに長く活動し続けてくれることは、音楽ファンにとってはありがたいことだ。
何しろ、好きなバンドの解散劇は一大事。
青天の霹靂で、しばらくはショックのあまり何も手につかなくなってしまうこともある。
個人的なことでいえば、本文でも紹介するハードコアパンクバンド、カーゼの今年11月の解散は大変な衝撃だった(で、このコラムテーマを思いついたのだが)。
そこで今回は、アラフィフロック好きおじさん(筆者)が完全な独断と偏見で、見事に散っていった12の潔いバンドをピックアップ。
彼らが解散ライブあるいは解散の決意を胸に秘めた実質最後のライブで、特に重要な意味を持つラストソングにどの曲を選んだのかを調べてみた。
まずは別格級のこのバンドから。
いきなりラストソング! キャロル、RC、ブルーハーツ…(俺的)伝説のバンドが、最後の最後にライブで演奏した曲は何だったのか
好きなバンドの解散はファンにとって衝撃的大事件だ。その解散ライブ、あるいは解散の決意を胸に秘めた実質最後のライブで、もっとも重要といってもいい「ラストソング」にはどんな曲が選ばれているのだろうか。
解散ライブのラストソング―邦楽バンド編
マニア&通好みのバンドの最後の瞬間とは。
ザ・スターリン、BLANKEY JET CITY、ゆらゆら帝国、GAUZE
ザ・スターリン
1980―1985(ザ・スターリン)
1987―1988(ビデオ・スターリン)
1989―1992(スターリン)
ラストソング「バイ・バイ・ニーチェ」
遠藤ミチロウ(故人)率いる、スキャンダラスなパンクバンド、ザ・スターリンは、豚の頭や臓物、爆竹、花火などを客席に投げ込んだり、全裸でステージから放尿したりといった過激なパフォーマンスを続けたため、全国のライブハウスやホールから締め出され、ライブ活動が困難になり、1985年2月21日の大映スタジオでのライブを最後に解散した。
その後、活動内容を改めて再結成と解散を繰り返したが、もっともスターリンらしかった第1期のラストソングは、1984年発表の4thアルバム『Fish Inn』収録の「バイ・バイ“ニーチェ”」。この曲の歌詞は、「バイバイ だけど大好きだから もっと遊ぼう」だけである。
『絶賛解散中/FOR NEVER』(DVD)/ザ・スターリン
BLANKEY JET CITY(1987―2000)
ラストソング「BABY BABY」
2000年7月28日、新潟県・苗場のフジロックフェスティバル'00初日のトリのステージが最後となったブランキージェット・シティ。怒涛の22曲を披露し、アンコールに応えて演奏した「BABY BABY」で終焉を迎えた。
ラストソングに選んだ「BABY BABY」はスタジオレコーディングされたことがない幻の曲で、ライブでの音源しか残されていない。
ゆらゆら帝国(1989―2010)
ラストソング「つぎの夜へ」
2010年3月31日にウェブサイトで解散を発表した、坂本慎太郎率いるゆらゆら帝国。音楽性の高さから国内外で高く評価されていたため、解散を惜しむ声は多かったが、坂本による解散理由は、「完全にできあがってしまったため」ということで、ファンも納得せざるをえなかった。
解散表明前の2009年12月30日に東京・恵比寿のリキッドルームでおこなわれたライブが最後の姿で、2006年発表のシングル「つぎの夜へ」をラストソングとして選んでいた。
GAUZE(1981―2022)
ラストソング「栄枯盛衰」
アンダーグラウンドなジャパニーズハードコアシーンの第一線で40年以上にわたって活動を続けてきたガーゼが、2022年11月26日、老舗ライブハウス・新宿ANTIKNOCKでの招待した関係者のみを観客とする無告知ライブで解散した。
ラストソングは1997年発表の5thアルバム『面を洗って出直して来い』に収録されている「栄枯盛衰」。解散理由はボーカルFUGU氏の体調問題であったため、解散ライブはボーカル不在で進んだが、最後の曲だけFUGUがマイクを取り、会場を大いに沸かせた。
『面を洗って出直して来い』(CD)/GAUZE
さて、いかがだったでしょうか?
一時代を築いた人気バンドが選んだラストソングには、それぞれ何らかのメッセージがあるような気がしないだろうか。
もちろん、ファンそれぞれの思い入れによって受け止める意味は違うはずだから、これ以上の解説をつけるのは野暮というものだろう。
紹介したバンドによってはYouTubeなどにラストライブの様子がアップロードされていたりするので、興味が湧いたらぜひ見ていただきたい。
それではまたいつか、洋楽編でお会いしましょう。
文/佐藤誠二朗
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