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(浩太)おはようさん。(一同)おはようございます。
心配かけて すんませんでした。
みんな お見舞いもありがとう。
知ってのとおり今 工場は 厳しい状況にあります。けど なんとかして乗り越えたい。
どうか みんなの力を貸してください。(一同)はい!
ラジオ体操 始めます!
♪~(「ラジオ体操第一」)
(西口)社長 痩せたなぁ。
(日高)体重 分けたげたいわ。(入江)なぁ?
♪~
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ 君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が 願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪~
ああ…。
やっと帰ってこられたわ。
(めぐみ)ホンマやね。
(古川)社長 お話があります。うん。
何べんも言わしてもろてますけど人員の整理 お願いします。
古川 それだけは避けたいねんて。
社長のお気持ちは よう分かってます。
そやけど もう限界です。
借金の返済期限が迫ってます。
返済を待ってもらうためには本気で再建する計画を銀行に示せへんことにはどないも こないも…。
リストラしかあれへんのか…。
(古川)まずは 商品こん包のパートさんですね。
(ため息)
しゃあないやんか。
辞めてもらうのつらいけど…しゃあないねんて。うん…。
3人の抜けた穴 私が埋めるわ。
いや めぐみは 今の仕事で手いっぱいやろ。
なんとかする。商品のこん包は やり慣れてるし。
(舞)それ 私でもできる?
舞は ええ。 勉強あんねやろ。そうや。
お前は パイロットになることに集中し。
お父ちゃんとお母ちゃんが大変なん黙って見てんのは 嫌やねん。
商品のこん包やったら私でも できるんちゃうかな?
お母ちゃんやってんの見てきたし。
そんな簡単な仕事と違うで。
できるようになるまで 頑張る。
せやから 手伝わせてほしい。
それから1週間後。
広いなぁ。せやろ。うん。
女性の職人さんも いてはるんや。(浩太)そやで。
ちょっとええか?
どないしたん?(土屋)回らなくて…。
見せてみ。
ああ ここにカスが詰まってる。朝 ちゃんと手入れしたんか?
いえ… してないです。そら あかんわ。
ええか。ええ仕事は 機械の手入れから始まんねん。
(宮坂)久々に聞けましたね 社長の口癖。(笠巻)おう。
おう せやせや。 もう 全部やで。
おっ やってんで。
章にいちゃん!(結城)舞ちゃん!
フフ… おはようございます。おはよう。
知らん機械も いっぱいある。そうや。
新しい機械入れたよってな自動車部品の量産もできるようになってんで。
すごいなぁ。せやろ。うん。
ほんで出来上がった ねじはな全部 ここへ運ばれてくる。
課長。(垣内)あっ。
お待ちしておりました。
悪いけどこの子に 仕事 見せたってくれるか。
はい。よろしくお願いします。こちらこそ。
ほな よろしく。はい。
ほな どうぞ。
みんな ちょっとええかな。
岩倉 舞と申します。よろしくお願いします。
(垣内)ほな 西口さん 作業見せたげて。
どうぞ。
(垣内)ああやって 重さ量んねん。
ちょっとだけ見たことあります。
(西口)ほな やってみる?
はい。
不良品は はじくんやで。はい。
すいません。
200個やで。はい。
ごめんなさい すいません。
出来ました。
ここ傷あんな。
ちっちゃ~い傷やけど機械の選別では見つけられへんかった傷や。
これを見逃せへんことがIWAKURAの品質を守ってんねん。
はい すいません。
こないなお嬢ちゃんにうちらの後釜が務まんねやろか?
素人でもできる仕事や思われてるから真っ先に切られんねやろ。
うちらが どないな思いで働いてきたかも知らんと。
ちょっと ちょっと…。
(ため息)・こんにちは。
(津田)あっ。こんにちは。
お久しぶりです。
(佳晴)おお 舞ちゃん。
座り 座り。ああ ありがとうございます。
久留美と待ち合わせしてて。ああ そう。
就職 延期なったんやて?はい。
しばらく父の工場手伝うことになりました。
ああ そうか…。
俺も 雇てもらわれへんやろか。
私も お給料 出えへんのです。
冗談やで 冗談。
リーマン以降どこも えらいこっちゃやがな。
今は いっぺん 職 失うたら働きとうても働かれへんしな。
あ~あ…。
パートさん 3名に退職してもらうことにしました。
岩倉さん もはや その程度でどうにかなる状況やあれへんのですわ。
(大西)大丈夫ですか?お水持ってきましょか。
いやいや 結構ですわ。 おおきに。
岩倉さん売り上げの増加ができなければ人員削減もそうですし機械も売るとかせんとですねそういう抜本的な改善策出していただかないとこれ以上の返済の猶予はできかねますな。
笠やん。おう お帰り。まだやってたんか。
おう。 ええ仕事は機械の手入れから始まるよってな。
俺が 言お思てたのに。
信金で言われたんや。
人も機械も減らして工場小さしたら 継続支援も考えるて。
けど 機械売るっちゅうことはやで夢を売るっちゅうことやろ。
いろんな新しいもん 作る夢…。
売ったらええがな。笠やん。
あんたが工場継いだ時あんな立派な機械なかったやんか。
亡くなったおやじさんと違て あんた経営も下手くそでなぁ。
愛想尽かした従業員が1人減り 2人減り…。
結局 ちっちゃい工場で俺と二人っきりで働いたやんか。
(笑い声)
俺はな あのころも悪なかったと思うで。
機械は売ったかて かまへん。
あの ちっちゃい工場にかてでっかい夢があったんやから。
ありがとうございました。
こんなことになって…ホンマ 申し訳ありません。
社長…。今までありがとうございました。
お嬢ちゃん。はい。
これだけは 覚えとき。
商品こん包の仕事は 最後のとりでや。最後のとりで…。
私らが不良品一個 ほこり一個でも見逃したらそのままお客さんとこへ届いてしまう。
ここのねじは ええねじなんや。
職人さんらが 心込めて作っててな。そのねじを たった一個の不良品のせいで台なしにはでけへん。そう思てこれまで気張って働いてきたんや。
社長 頼むで。 この工場 潰さんといてな。
はい 必ず立て直します。
その時は また お願いします。
♪~
(浩太)ありがとうございました。
♪~