「RTA in Japan Winter 2022」にて12月28日、『箱庭えくすぷろーらもあ』のスピードラン(RTA)が走者のえりんぎ氏によって披露された。えりんぎ氏が走者と解説を兼任するかたちとなり、本作のRTAをしながらプレイの解説をおこなっている。その中でえりんぎ氏は、今回の出走にあたって同作開発者のすき氏にゲーム内エリア「カチンコチン湖」の読み方を問い合わせたことを明かした。
『箱庭えくすぷろーらもあ』は、インディーゲーム開発者のすき氏が手がけたアクションゲームだ。すき氏がフリーゲームとして配信していた『箱庭えくすぷろーら』に追加要素を加えた作品として、弊社アクティブゲーミングメディアの運営するパブリッシングブランドPLAYISMよりPC(Steam)およびNintendo Switch向けにリリースされている。
プレイヤーは主人公を操作し、ドット絵で描かれたクォータービューの箱庭的なフィールドを冒険していく。可愛らしいグラフィックとは裏腹に下ネタが多く盛り込まれており、登場する女の子のモンスターにはきわどい姿のものも。そうした“お下劣”、あるいは“えっち”な要素を盛り込んだ本作が、国内の大型RTAイベントRTA in Japan Winter 2022でプレイされることとなった。
RTAを開始してから約22分ごろ、えりんぎ氏はゲーム内のエリアの1つ「カチンコチン湖」へと到着。そこでえりんぎ氏は、今回の出走にあたって1つだけ開発者のすき氏にTwitterで問い合わせをしたというエピソードを語った。その問い合わせの内容は、カチンコチン湖の読み方についてだ。“カチンコチンみずうみ”なのか、“カチンコチンこ”なのか、どちらが正しいのかを問い合わせたという。その質問に対してすき氏は、“カチンコチンこ”が正しいと回答してくれたそうだ。
えりんぎ氏のカチンコチン湖到達時、その穏やかならざる地名にTwitchのチャット欄には「アウト」というコメントで大いに沸くことになった。さらに、おそらくはセンシティブな表現によって、コメントを削除されてしまう視聴者も現れた。「RTA in Japan」では、チャットルールが定められており、そのルールから逸脱した発言はモデレーターによって削除、場合によっては追放されるようになっている。えりんぎ氏もプレイをしながらモデレーターに手間をかけていないか、そもそも下ネタの多いこの配信がBANされていないかと不安を漏らしていた。そんなえりんぎ氏のRTA配信の裏で、RTA in Japan公式Twitterアカウントでは、「まだ配信は続いております」というツイートが投稿されていた。
なお、今回の『箱庭えくすぷろーらもあ』のRTAは、ハードモードで実績の獲得率100%を目指すカテゴリに挑戦。えりんぎ氏は、開始から終了までユーモアたっぷりに喋り続け、配信回線の不調に見舞われながらも、1時間9分35秒を記録した。Speedrun.com上で同カテゴリの世界1位の記録をもつえりんぎ氏にとって、今回の記録はやや納得のいかないものだったようだ。しかし、大舞台での走り自体は楽しめたとのこと。また、本作のRTAによってRTA in Japan Winter 2022の運営チームに多大な迷惑をかけただろうと謝罪も述べている。そして、チャリティーイベントとしての側面をもつ本イベントに報いたいと、視聴者へ寄付を呼びかけ、出番を締めるかたちとなった。
RTA in Japan Winter 2022は、12月31日まで開催予定だ。同イベントでは、本稿で紹介したような、作品の個性や走者らがもたらす珍事も魅力のひとつ。気になる方は、同イベントスケジュールもチェックしてみてほしい。