行政書士試験の受験を目指す人は、六法をどのように選べばよいのか迷ってしまうかもしれません。
書店には多数の種類が並んでおり、情報量や内容もそれぞれ異なります。
この記事では、行政書士試験に向けた六法の選び方とおすすめの六法を、初学者向けと中上級者向けそれぞれに分けて解説します。
目次
行政書士試験に向けた六法の選び方
以下のYouTube動画で、コラム内容(六法の選び方とおすすめの六法)について解説しています。ぜひこちらもご覧ください。
※動画の中でご紹介しているLECの合格六法は、現在は ①公法系 ②民事系(1) ③民事系(2) の3分冊になっております。
行政書士試験のために六法を購入する場合には、以下のポイントを頭に入れて選ぶとよいでしょう。
①自分に合っているものを選ぶ
受験勉強中に自分の相棒となる六法は、理屈ではなく自分の感覚にフィットするもの、相性が良いものを直感で選ぶことも大切です。
そのためには、実際に書店に足を運び、実物を手に取ってみて、「これが使いやすそう」「見やすそう」と感じられるものを選ぶことをお勧めします。
②最新年度のものを買う
毎年のように何かしら法改正があるため、六法は、必ず最新年度のものを買う必要があります。
古本屋などで安く売られているものは最新年度のものではありませんので、購入することは控えましょう。
③初学者(初めて学習する方)は判例なしがおすすめ
初学者の場合、判例がついておらず、条文だけのシンプルなものの方が使いやすいでしょう。
判例つきの六法もありますが、初心者が初めて購入する場合は基本的に条文だけのタイプがおすすめです。
初学者(初心者)におすすめの判例なし六法
初学者におすすめの判例なしの六法は以下の2冊です。
①デイリー六法 三省堂
※最新年度のものを購入するようにしてください
例年9月下旬頃に発売されるB6サイズの六法です。
特徴として、条文中にかっこ書きで条文の内容が説明されており、他の条文をさらに調べなくても条文をすらすらと読みやすい設計となっています。
条文は、「第○○条に規定により~」などと、他の条文を引用する形で、他の条文についても確認しなければ内容を読み取ることができない構成になっているものが多いです。
デイリー六法は、「第○○条」といった他の条文についてかっこ書きで説明書きが記載してあるので、とても読みやすくて便利です。
②合格六法 LEC東京リーガルマインド
行政書士試験専用の六法で、①公法系 ②民事系(1) ③民事系(2)の3分冊となっています。
行政書士試験用なので、必要な法令が網羅されています。
サイズはB5と六法としては大き目で、横書きなのも六法としては珍しいでしょう。
余白があり書き込みもしやすくなっています。
注意点は、例年、一般の書店では取り扱っていないため、LECの窓口やオンラインストアで購入する必要があることです。
中上級者におすすめの判例付き六法
中上級者にニーズの高い判例付きの六法について、おすすめなのは以下の2冊です。
①判例六法 有斐閣
※最新年度のものを購入するようにしてください
例年10月中旬に発売される判例付きの六法です。
条文の後に、その条文に関連する判例がブルーで囲って掲載されているので判例学習に便利です。
注意点は、例年、行政書士試験対策として大切な「個人情報保護法」が掲載されておらず、「行政機関個人情報保護法」「公文書管理法」が省略された形で掲載されているため、その分野は各自で別途準備する必要があります。
②行政書士試験六法 WASEDAセミナー
※最新年度のものを購入するようにしてください
行政書士試験専用の六法で、例年12月~1月頃に発売されます。
行政書士試験に出る条文が掲載されています。
判例だけでなく、過去問も一問一答形式で掲載されており、条文を読みつつ、過去問でどんな風に出題されているか確認出来て、関連しそうな判例もチェックできるため、大変便利です。
注意点は、しっかりした紙でできているため、重量があることです。
そのため、科目ごとに裁断して持ち歩く受験生も多く見られます。
まとめ
行政書士試験の受験に使う六法は、自分にとって使いやすいもの、自分が使いこなせるものを選ぶことがポイントです。
この記事などを参考にして、自分にどのような六法が合っているのか検討し、実際に書店で手に取って自分の目で確かめたうえで選ぶことをおすすめします。