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医師・看護師の仕事シェア推進 規制改革会議が中間答申

政府の規制改革推進会議は22日、当面の改革テーマに関する中間答申をまとめた。2023年6月までに策定する最終答申に向けて検討する重点分野に、医師や看護師が職種を超えて業務を分担する「タスクシェア」の推進を明記した。

医師が担う職務を看護師にも認めるなど医療・介護現場の人手不足に対応する狙いがある。患者側や医療・看護業界などから要望を聞き取り、医師や看護師らが担える業務の対象拡大を協議する。

医師法などは医師らが担える医療行為を定める。制度改正などにより、特定の行為を実施できる対象者を広げたり、あいまいな部分を明確にしたりする想定だ。

中間答申は医師の業務の一部を看護師らに委ねるといった「タスクシフト」も進めると書いた。職種を超えて職務を分担・移管できるようにし、人手不足を踏まえた医療の効率化や従事者の負担軽減につなげる。

厚生労働省が9月に公表した22年の厚生労働白書では医療や介護など福祉関連の就業者は40年に96万人不足すると推計した。人手不足を解消するため医師や看護師らのタスクシェア・シフトを「早急に進めていく必要がある」と指摘していた。

規制改革推進会議は5月に決めた前回の最終答申で医療・介護分野のタスクシェア・シフトの推進を記した。議論は十分に進展していなかった。医療・介護分野のタスクシェア・シフトを巡っては日本医師会などが慎重な姿勢を示してきた。

今回の中間答申に協議の方向性を示し、分担・移管する具体的な職務の内容や対象などの調整に移る。最終答申で改革内容を明確に打ち出し、政府が実現に移すことが必要になる。

中間答申は改革の重点事項に①デジタル②グリーントランスフォーメーション(GX)③人口減少対応④地域活性化――の4分野を挙げた。

GXは電気自動車(EV)の普及へ充電器を整備する工程表の23年度中の作成をめざす。①家や事業所②移動途中の経路③目的地――にバランス良く整える。現在は一般道路など移動中に充電できる場所が少ないとされる。

地域活性化では離島や山間部で物資を運ぶ無人機の導入推進を盛った。ドローン(小型無人機)を使う例はすでにある。ドローンでは運べないような重い荷物を運ぶには有人機と同様の安全基準を要する場合があり、時間と費用がかかる。

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