第三部からの伏線を回収
さわやかに流れる杜王町RADIO。続いては「悩めるロンサム・ボーイ」さんからのお便り。付き合ってる彼女と全然連絡取れなくてブルーなんです……前回ラストの「手首だけ女子」のことだ! いつも不吉なイベントと繋がってるラジオ番組である。
前回倒したスタンド使い、音石明による盗みの被害総額がざっと5億円という下りは、原作では康一くんのモノローグ。それを仲間との会話にアレンジして「留置所にいる音石に尋問しに行く承太郎」もビジュアル化された。
「承太郎が牢屋の外に立って音石と向き合う」という構図は、ちょうど第三部初めの「牢屋の中でやさぐれていた承太郎」に対応するかたちだ。あの頃の承太郎はスタンドで盗みもやらかしていて(まだ制御できてなかったのでノーカンだが)音石に対して「お前が言うな」じゃないか?とツッコむのも楽しい。牢屋が誰よりも似合うヒーロー・空条承太郎!
音石は懲役3年で刑務所送りという軽い判決に、割り切れなさそうな億泰の顔に味がある。兄貴を殺したが仇が殺人も問われず窃盗だけなんて……と複雑な面持ちから「このケーキ、すんげえうまいぜ!」とコロッと忘れてる無邪気さも含めて最高だ。
その前フリになってるジョセフの「日本のコーヒーはうまいのう」は、アニメ版の第三部で来日したときの「日本のコーヒーはマズい」を拾っている芸の細かさ。どちらもアニメオリジナルの台詞で、スタッフはいい仕事してますね。