KADOKAWA系列の老舗ラノベレーベル「角川スニーカー文庫」のおすすめ作品を、厳選3作をご紹介します!
スニーカー文庫のおすすめラノベ3選!
しめさば『ひげを剃る。そして女子高生を拾う。』
5年片想いした上司にフラれた吉田が、ヤケ酒の帰りに出会ったのは、訳あり女子高生・沙優(さゆ)。その日から奇妙な2人暮らしがスタートし…
なりゆきで家出少女をかくまってしまうサラリーマンの話。
あらすじ的に「衝撃の問題作」感があると思いますが、実はちょっと違います。
自分の居場所を見失った吉田と沙優ちゃんが、のんびりと暮らしていきながら、大切なことを取り戻していく、そんな優しいお話です。
家族ではなく恋でもない、2人の絶妙な距離感がたまりません。
沙優ちゃんは大人びてスレた子ではあるのですが、自分より人のことをまず考えてしまう優しい子。
彼女が最終的に何を選択するのか、最後まで応援したくなります。
春日部タケル『美少女作家と目指すミリオンセラアアアアアアアアッ!!』
文芸志望で出版社に入社したのに、なぜかラノベ編集部に配属されてしまった黒川。編集メンバーはクセ強でヤバいやつばかり、担当する美少女の原稿はなかなか進まず…
ラノベ好きにはたまらないラノベお仕事小説です。
とにかくキャラクターたちがラノベらしいぶっ飛んだ変人ばかりで、全体的にハイテンション!
なんかラノベっぽいもの読みたいなーというときにぴったり。
主人公・黒川が担当する2人の作家を中心に物語が進みます。
ヒット作を飛ばしている天才JKに、堅実にキャリアを積むOLと、対照的な2人。
そんな2人それぞれと向き合いながら、一歩ずつ歩んでいく様子がとても良い。
また、作家と編集というと、やはり「編集が作家を支える」という構図が思い浮かびます。
ですが「ミリセラ」では、主人公である黒川もまた、ヒロインたちに支えられるという形になっており、相互の関係がすごく好き。
かなりおふざけでもありますが、業界事情ものぞけるので、お仕事小説好きならとりあえず読んでおいて損はありません!
大澤めぐみ『6番線に春は来る。そして今日、君はいなくなる。』
普通の高校生の香衣と、ちょっとミステリアスなセリカは、友達だけど少し距離のある関係。ある日、セリカが香衣にある男子の話をしてきて…
読みやすい単巻ラノベ!
地方の高校を舞台に、全く性格の違う4人の男女がすれ違ったり理解し合ったり。
王道の青春小説です。
4人それぞれが主人公となる連作短編の形式で進んでいきます。
私のお気に入りは、優等生の香衣ちゃんに一目ぼれした、不良の龍輝くんの回。
不器用に頑張る姿がぐっときます。
『六番線~』は、読み終わって何か得るものがあるとか、涙が止まらないとか、そういう話ではありません。
なんとなくじんわり心が温かくなって、また読みたくなるような、そんな作品です。
おわりに
最後まで読んでくださり、ありがとうございます!
毛色の違う3作をご紹介しました。
スニーカー文庫は特に心理描写が丁寧な作品が多いような気がして好きです。
皆さんもお好きな作品がありますように!