測量士補は、測量士の作成した計画に従って測量に従事する技術者です。
測量士補になるための試験は、年に1回、5月中旬~下旬に実施されています。(令和3年度は9月に実施)
本コラムでは、測量士補試験の内容や難易度、そして測量士補資格を取得していると土地家屋調査士の資格に有利になることについてご紹介いたします。
測量士補と土地家屋調査士はセット?
測量士補試験についての情報を集めていると、土地家屋調査士という資格名を目にすると思います。
土地家屋調査士は不動産の登記と測量のプロフェッショナルです。
実は、測量士補試験に合格していると、土地家屋調査士試験の<午前の部>が免除になるというメリットがあるのです。
他にも「測量士」「一級建築士」「二級建築士」の資格を取得していも免除を受けることができますが、これらと比較すると、測量士補は一番取得しやすいものになります。
そのため、現在土地家屋調査士として活躍している人は、ほぼ全員といっていいほど測量士補の資格を取得しています。
つまり測量士補は、土地家屋調査士試験の登竜門ともいえる資格なのです。
土地家屋調査士は不動産の表示の登記を独占的に行える非常に魅力的な資格です。
また、測量においては、測量士でもおこなうことができない土地の境界に関する測量を行えるので、取得すれば大きな強みを持つことになります。
測量士補を目指すのであれば、同時に土地家屋調査士取得も目標に据えるのは自然な流れといえるでしょう。
測量士補と土地家屋調査士のダブル合格がしやすくなっている
土地家屋調査士試験は例年10月に行われます。
そこで、5月の測量士補試験に合格して、午前の部の免除を受けることを目標としている受験生が多くなっています。
ひと昔前は、土地家屋調査士の試験日が8月だったこともあり、スケジュールが非常にタイトでした。
しかし、2ヶ月後ろにスライドしたことによってゆとりが生まれ、測量士補と土地家屋調査士のダブル合格もしやすくなりました。
しかし、一年でダブル合格を目指すためには、それなりのスケジュール管理も必要となります。
測量士補の難易度は決して高くはありませんが、それでもまとまった学習時間が必要です。
専門用語も多いですし、計算手順は繰り返し練習しないと覚えられません。
平行して土地家屋調査士の学習もしなくてはならないわけですから、効率的・戦略的なプランが必要となります。
アガルートアカデミーでは、測量士補と土地家屋調査士のダブル合格カリキュラムがあり、こちらを受けて頂くだけで最適なスケジューリングで学習を進めることができるようになっています。
どちらもの試験も1年に1度しか実施されないのですから、一度チャンスを逃すと時間のロスが大きくなってしまいます。
もし最短で結果を出したいのであれば、アガルートアカデミーでの受講を強くお勧め致します。
一年でも早く合格し、資格者として活躍する時間を増やしましょう。
関連コラム:測量士補試験の概要と試験日と申し込みスケジュール
測量士補試験の難易度は?
測量士補試験では、その名の通り測量に関する知識が問われます。
全問マークシート形式で28問が出題され、そのうち18問以上正解すれば合格となります。
つまり、絶対評価の試験です。
※令和4年の合格率は44.1%
合格者数が決まっている相対試験より合格しやすいといえますが、反面、どんなに難しい年でも合格点に届かなければ不合格というシビアさもあります。
そのため、合格率は20~40%台とバラつきがあります。
とはいえ、試験問題は過去問の焼き直しが多く、対策がしやすいこともあって難易度は決して高くありません。
過去問をしっかり勉強すれば十分合格が狙えます。
なお、28問のうち、10数問は計算問題が出題されます。
令和元年度では14問も出題されました。
つまり、択一問題だけで通過することは厳しくなっているので、計算問題への対策は必須です。
使用する定理や三角関数は、高校生の数学ができれば問題ないレベルなので、繰り返し解いて方法を身につけましょう。
また、電卓の持ち込みができないので、筆算に慣れておく必要もあります。
難易度や合格率について詳しくりしたい方は「測量測量士補試験の合格率の推移&「簡単」とされる難易度なのに合格者が少ない理由」も併せて参照ください。