年内で音楽活動の一線から退くシンガー・ソングライターの吉田拓郎がパーソナリティを務める、ニッポン放送「吉田拓郎のオールナイトニッポンGOLD」(後10時)の最終回が16日、放送された。
同番組は、2020年4月から月1回のペースで始まった。コロナ禍でのスタートだったため、当初は家での収録がほとんどだったという。吉田は「家でずっと一人でやっていて、スタジオに来て、ゲストの人に会えるようになったので、それが楽しかった。だけど楽しかったな~って思ってたら最終回がやってきた」と振り返った。
ギターで舟木一夫さんの「高校三年生」などを弾き語りするなど和やかな雰囲気で最終回は進み、サッカーW杯カタール大会の話題もあがった。 「田中碧と三笘はすごいな~! 川崎フロンターレには、いい選手いっぱいいるね。谷口選手なんてサッカー選手においておくのはもったいない。(俳優の)佐田啓二みたい(笑い)」と熱弁し「4年後すげえ楽しみ。俺、いくつになってるのか考えたくないよ」と笑いながら語っていた。
吉田は、作曲への熱い思いも述べ「作曲は楽しかった。曲を依頼されたとき、作詞はしませんが、それでいいのであれば作りますよと言っていた。今でも曲を聴きながら『すげえいい曲作ったな』と思えた曲が二曲ある。キャンディーズの『やさしい悪魔』と、かまやつひろしの『水無し川』です」と話していた。
吉田は同局で1971年「バイタリス・フォーク・ビレッジ」のパーソナリティーなども務めており、計50年以上に渡ってラジオ番組に携わってきた。「ラジオに育てられて、ラジオとともに青春した。思い出がいっぱい」と振り返り「変わらず感謝の気持ちを持ち続けたい。長い間ありがとうございました。皆さんに素晴らしい人生がありますように願っています」と率直な思いを伝えた。2時間にわたって放送され、最後の曲は吉田の「今夜も君をこの胸に」で締めくくった。