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「僕は常々思っているんだけどね、」
『恋に落ちる』って言うじゃない。不思議な言い回しだ、一体何が落ちるの?心?身体?心臓が重力に引っ張られるような感覚が恋?僕は具合が悪い日は胃が重いんだけど。英語でも愛に落ちるとか、中国語では愛の淵に落ちるって言うみたい。
恋に落ちた人は一体どこに落ちるの?一体それは、どんな感覚なの?
「さあ。腑に落ちる、とか言うだろう。それと似た感覚なのかもしれない、ストン、とあるべきところに収まる感覚、この人と出会うために自分は生まれてきた──」
みたいな。
おお、と整は声を上げた。
「整くんは恋をしているの」
「分かりません。分からないから、考えるんです」
「ははぁ、なるほど。甘酸っぱくていいね、青春だ。整くんにも春が来たんだ」
「それ、春が来たっていうのも不思議です。別に夏でも秋でも冬でもいいじゃないですか?どうして春が来たと言うんですか?春がない地域の人は違う恋に落ちるんですか?......」
※9巻発売前に書きました