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（めぐみ）舞　もうすぐ着くて。（浩太）ああ　そうか。はい。
けど　何で　また　うめづやねん。
うちで晩ごはん食べたらええがな。
一緒に来るお友達が本場のお好み焼き食べたがってんねんて。
ああ　そうか。うん。
・（舞）ただいま！帰ってきた。
舞。お帰り。ただいま。
よう　帰ってきたな。アハハハ。
あっ　どうぞ。
（柏木）こんばんは。ああ…。
航空学校で同期の柏木さん。
初めまして　柏木弘明です。ようこそ　初めまして。
あっ　舞の父です。
どうも　初めまして　お父様。
あの　舞さんとは　こう…。
友達！　めっちゃ仲良い友達。
うん…。はい。うん。
♪～
♪「公園の落ち葉が舞って」
♪「飛び方を教えてくれている」
♪「親切にどうも」
♪「僕もそんなふうに」
♪「軽やかでいられたら」
♪「横切った猫に」
♪「不安を打ち明けながら」
♪「ああ　君に会いたくなる」
♪「どんな言葉が　願いが景色が」
♪「君を笑顔に幸せにするだろう」
♪「地図なんかないけど歩いて探して」
♪「君に渡せたらいい」
♪～
ごめんなさい　さっき友達って…。
いや　大丈夫。
（浩太）ありがとう。
（雪乃）ちょっとこれ先食べてほしいのよ。
これ食べて　食べて。ねっ　すじこんです。
ありがとう。ありがとうございます。
うわ～　イケメンさんやな。
（結城）社長。舞ちゃんも　もう二十歳ですよ。
したら　もう　彼氏の１人や２人ぐらいおっても　おかしないですって。
（笠巻）アホ！お前は　いつもいらんことを…。
はい　どうぞ。はい　お父ちゃん。
（柏木）おいしい。ですよね。
（雪乃）舞ちゃんも　食べや　おいしいで。頂きます。
（雪乃）おいしいよ　食べて。うん。
（梅津）よっしゃ　はい　お待たせ！あっ　来た　来た　来た！
うめづスペシャル！　はい！久々や～！
もうな　うめづのお好み食べたらみ～んな仲良うなる。
そういうこっちゃな。あっ　そや。
マヨネーズで　ハート描いたろか？ええな。
（壁をたたく音）
冗談やがな。
（笑い声）
みんなも　あんま気にせんといて。
今日は　舞の帰省祝いなんやから。
そやで　お父ちゃん。　乾杯しよ。おう。そやな。
（梅津）浩ちゃん！うん。
ええ…今日は　舞の前途を祝した集まりや。
そんな祝いの場にお友達が来てくれて感謝。
乾杯！（一同）乾杯！
ありがとうございます。わあ～　うれしいな。
ありがとうございます。ありがとうございます。
（めぐみ）お帰り。
（柏木）頂きます。（めぐみ）はい。
うま！うまい？　ああ　よかった！
うまいて　お父ちゃん。ええ子やな。
（柏木）スペシャルいいですね。（雪乃）いいやろ。いっぱい食べや　いっぱい食べや。
こちら　私がちっちゃい頃から工場で働いてはる笠巻さん。
ほんで　こちらが　結城さん。どうも。
いつか　私らが乗る飛行機のねじを作ってくれるんです。
飛行機のねじを？（浩太）おお　舞　舞。
ちょっと紹介がちゃうで。
我が株式会社ＩＷＡＫＵＲＡでは結城君は　圧造部門の主任！
ほいで　笠やんは　転造　切削部門の主任！
そこにいるお母ちゃんはな　経理　総務や。
おいおい　俺は　主任は断ったはずやで。何でえな　笠やん　頼む…。
笠やんは　ＩＷＡＫＵＲＡの要やねんから。
俺は　せやから　一職人として支えるいうてるねん。
頑固やで～。（笑い声）
お父ちゃん　新しい工場　もうできんの？
うん　もう　あと２か月で完成や。
楽しみやなぁ。
お父ちゃんが元気そうで　うれしいわ。ほうか。
お父ちゃんの話はええから。（浩太）おい　何でや。（笑い声）
柏木さん。舞は　学校では　どんな感じです？ちゃんとやってます？（柏木）はい。
舞さんも　今は　一人で操縦かんを握って立派に飛行機に乗っています。
舞が　一人で…。はい。
いや…　柏木さんが　寮の部屋でいろいろ教えてくれてん。
（グラスを置く音）寮の部屋？
あっ　いや…　談話室。
あの…　みんなの集まる談話室です　はい。せやな　談話室。
パイロット目指すって言うた時はホンマ心配やったけどこんなええ同級生がいてはんのやったらお母ちゃんも安心やわ。
舞さんは　難しい課題にも真剣に向き合っていました。
僕は　そんな舞さんの姿に引かれて…。
それは　お友達として？
いえ　その…。
お父様　お母様。
僕は…舞さんのことが好きです。（笠巻）おお…。
真剣に　おつきあいしたいと思っています。
今日は　そのご挨拶がしたくて伺いました。
（梅津）浩ちゃん　浩ちゃん。
お父ちゃん！おいおいおい　酔っ払っとるやん。
お父ちゃん　あかんて。（梅津）こらこら　こらこら。
正直に　はっきり言うてくれたこと立派やった。
ああ…　ありがとうございます。
（柏木）ありがとうございます。
今日は…　このあと　どないすんねん。
東京に戻ります。そうか。はい。
（めぐみ）こんな遅い時間に？
あかんわ　泊まっていって。
えっ…。え…。なっ。
ごめんなさい　散らかってて…。お邪魔します。
その辺　座ってください。うん。
♪～
今日　無理言って　すまなかった。いや…。
でも　来てよかったよ。ホンマですか？うん。
職人の方たちも　かっこよかった。
さっきは　ありがとうございました。ん？
お父ちゃんらの前で　挨拶してくれて…。
うれしかったです。フフフ。
（物音）あ…。
（貴司）舞ちゃん！貴司君。久しぶり。
久々やんな。うん。
あ…　えっと…。
航空学校で…。
舞さんと　おつきあいさしていただいてる柏木です。
舞ちゃんの彼氏ですか。
初めまして。初めまして。
こちら　幼なじみの貴司君です。幼なじみ…。
あっ　帯広でな　貴司君の短歌いつでも見えるとこに貼っててんで。
あれ　ええなあ。
「トビウオが飛ぶとき　他の魚は知る水の外にも　世界があると」…。
私にとってはチームのみんながトビウオでホンマにいっぱい助けてもろた。
（貴司）そうなんや。
ええ短歌書けたら　また送るわ。ありがとう。
貴司さん。
舞のことは　これから僕が支えていきます。
安心してください。
・（浩太）柏木君！（ノック）はい。
おう…　下で飲み直そ。
君の話を　じっくり聞きたいわ。うん　行こ　行こ。おいで　おいで。
ええ彼氏やな。
うん。
ほな　おやすみ。おやすみ。
・（浩太）柏木君　君…飛行機だけやのうて　馬にも乗んのか！
・（柏木）はい。・（浩太）へえ～。
（いびき）
（寝言で）新しい工場　もうすぐや…。
それから　２か月後。
ついに　浩太さんの新しい工場が稼働し始めました。
自動車向け部品の製造に参入するため最新の機械を導入し従業員の数も　大幅に増やしました。
宮坂　量産１発目のやつな。（宮坂）ありがとうございます。
これ　どんな調子や？
ああ　笠巻さんが　今朝早めに来て調整してくれはりました。
そうか。
ほな　後　頼んだで　はい。
おう　いけてるか？バッチリです。
いつか飛行機の部品を作るという夢に向けたＩＷＡＫＵＲＡの挑戦が始まったのです。
（浩太）ほな　営業行ってくるわ。（めぐみ）はい。
（山田）ほんなら今日は　お弁当要らないですか？
ああ　そやな　藤沢と外で食べるわ。了解で～す。
今日は　名神プレステックさんやった？（浩太）そうや。
（古川）社長　ちゃんと名神さんの売り上げ動向も　聞いてきてくださいね。
分かってるって。
ほな　藤沢行こか。（藤沢）はい。
気ぃ付けてね。
（山田）行ってらっしゃ～い。（藤沢）行ってきます。気ぃ付けてな。
一方　舞ちゃんたちの訓練は　順調に進みついに航空会社への就職活動が始まりました。
では　次　岩倉さん。はい。
ばんばの手伝いしてきてくれへんかな？
泊まりに来はるお客さんて…。
ほかの子と違うんです。
ちっちゃい時から…　ずっと　ずっと…。
朝陽君　見てたらちっさい頃のこと　思い出すんです。
いつかは　空も晴れる。
それまで　でくっことば　やればよか。