学習と健康・成長

お風呂上がりに切るのはだめ? 意外と知らない「正しい爪切り」を専門家に聞く

2022.12.16

author
小林 香織
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ある程度成長すると、子どもは自分で爪を切るようになりますが、不適切な爪切りを続けると深爪や巻爪、ケガなどのリスクにつながります。大人でも案外知らない「正しい爪切り」についてネイルスタジオA(エース)の代表・末廣亜紀さんに聞きました。

Aki_Suehiro

話を聞いた人

末廣 亜紀さん

ネイルスタジオA代表・マルトメソドロジーアカデミー

(すえひろ あき)1973年大阪生まれ。大学時代に米国でネイル技術を知り会社勤めをしながらネイルアーティストに。2005年よりスポーツや子供・高齢者の爪のトラブルについて専門的に研究を開始し施術を行う。マックブランド爪コンディショニングトレーナー・履正社スポーツ専門学校北大阪校野球コース講師として、プロスポーツチームや高校部活動チーム、ミスコンビューティートレーニング、行政の福祉関係部署で爪を基軸に身体の機能について指導。爪切りメーカーのマルト長谷川工作所やマック鈴木氏らアスリートと爪切りの大切さの啓蒙活動を行なっている。

爪のカーブをつぶさないよう少しづつ切る

――深爪や巻爪などをしないための、「正しい爪切り」の方法を教えてください。

大きく分けると、以下の工程となります。

<正しい爪切りの方法>
①手や足を洗って清潔にする
②爪に化粧水を含ませて、軽く潤いを与える
③長さは少し白い部分が残る程度、形は四角あるいはゆるやかなカーブを目指し、爪のカーブをつぶさないように少しずつ切る
④爪やすりでなでて角をなくす

まず、爪を切る前に手や足を洗って清潔な状態にしましょう。もし、爪の中に泥が入っている場合は、極細毛の歯ブラシを使って乾燥した状態で泥を落とします。水にぬらすと泥が落ちづらくなってしまうためです。乾燥した状態で汚れが落ちなければ、爪の中にオイルを垂らしてかき出します。それでも落ちない場合は、爪が伸びて自然に泥が押し出されるまで待ちましょう。このとき、市販の爪ブラシは固くて刺激が強いため、おすすめしません。

汚れを落として爪を清潔な状態にしたら、化粧水を含ませて軽く潤いを与えます。特に爪の先の白い部分は水分量が少なく、乾燥しやすいんです。乾燥した状態で切ると、爪に負担がかかって割れやすくなってしまいます。

爪切りは、一般家庭に多い板式でもニッパー型でも構いません。ただ、乾燥しやすい、割れやすいなど爪にトラブルがある人は爪への負担が少ないニッパー型がいいですね。どちらの爪切りでも切り方は同様です。

爪切り_1
どちらもOKだが、より爪への負担が少ないのは歯が薄いニッパー型(写真右)

一番大事なのは、爪のカーブをつぶさないように少しずつ切ること。爪の長さは手を裏から見て爪が飛び出さない程度が目安です。手も足も白い部分を少しだけ残すことを意識してください。

爪切り_2
適切な爪の長さは、少し白い部分が残っているぐらい

仕上がりの形は、四角、あるいは指の先端のカーブに沿ったゆるやかなカーブを目指しましょう。まずは、端の2mmくらいを挟んで小さな三角形の破片を作るようなイメージで切ります。中央に向かって同じ工程を繰り返し、最後にトップを切ります。爪の大きさによりますが、6〜8回を目安にしてください。

爪切り_3
長さ2mmを目安に少しずつ切るのが、一番のポイント

爪を切り終えたら、爪やすりでなでて角をなくします。私は「削る」ではなく、「なでる」と表現していて、それぐらい軽めでOKです。よく板式の爪切りについている爪やすりは目が荒いので、爪やすりは別途で購入してほしいところです。目の細かさは「グリット」という単位で表すのですが、240グリット以上の目が細かいものを推奨しています。

爪切り_4
仕上げは目が細かい爪やすりで角をなくす
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