「アゲイン」の取り壊し始まる 閉館した長野市中心地の大型商業施設 今後どうなるかは「精査中」

足場が組まれ、解体工事が始まった旧アゲイン=13日、長野市

 長野市北石堂町で7月まで営業していた商業施設「again(アゲイン)」の建物で解体工事が始まったことが13日、分かった。所有する不動産大手の東京建物(東京)は、開発などの方向性は明らかにしていないが、同日の取材に「後利用についての計画を精査している。そう遠くない時期には示したい」(コーポレートコミュニケーション部)との姿勢を説明した。

 同社などによると、解体工事は10月に着手。現在はアスベスト(石綿)除去や内部解体の仮設工事を行っている。工期は来年10月までの予定。

 同社はオフィスビルや商業施設、マンションの開発などを手がけており、長野市中心市街地のアゲインは19年、土地と建物を共同所有していた複数のオーナーから取得。20年にマンション分譲などを手がける穴吹興産(高松市)との共同所有になった。一連の経過から、近隣では後利用について、大規模なマンション開発が行われるのではないか―との臆測もある。

 旧アゲインは1970(昭和45)年建設の商業ビル。開業当初から長崎屋長野店が核テナントとして営業したが、98年に同店が郊外に移転すると改装し、若者向けファッションビルとして再スタートした。インターネット販売などの普及で近年は業績が低迷し、今年7月18日に閉店した。