神戸市の王子公園/5ゾーンに分け再整備/年内に大学誘致手続き | 建設通信新聞Digital

12月15日 木曜日

関西

神戸市の王子公園/5ゾーンに分け再整備/年内に大学誘致手続き

 神戸市は、王子公園(灘区)の再整備基本方針を策定した。「新たな原田の森の創造」を目指して「動物園」「大学」「スポーツ」「緑」「駐車場」の五つのゾーンに分けて再整備を進める。2023年度以降基本計画策定に着手するほか、新設される「大学」ゾーンの学校誘致については、年内にも公募手続きに着手する。
 公園内にある王子動物園(1951年開設)、王子スタジアム(56年開設)、プール(60年開設)、体育館(78年開設)などが老朽化していることから、都心部に近い利便性を生かした再整備を図る。
 動物園ゾーン(8ha)は現在の動物園と遊園地を合わせ再整備を図る。位置は大きく変更せず、現在と同程度の敷地面積を確保する。
 大学ゾーン(3.5ha)には国際性があり多様性を高める特色のある大学を設置。グローバル人材育成の観点から競争力の高い大学の誘致を目指す。
 スポーツゾーンは現在体育館や弓道場のある北側のエリア5haに機能を集約。アメリカンフットボールやサッカーなど、幅広い競技や用途に利用できるスタジアムを建設する。
 王子公園駅に隣接する1haの敷地を緑ゾーン(緑の広場)とする。駐車場ゾーン(0.7ha)は現在の補助競技場のエリアに立体駐車場を建設する。再整備に伴いプールや「相撲場」などの機能は廃止する。「旧ハンター住宅」や「神戸文学館」「原田児童館」などは存続させる。
 同市によると23年度から基本計画の検討に着手したい考えで、今後の整備スケジュールなどは同計画の中で示す見通し。一方で大学誘致については、12月中の公募開始を目指して準備を進めている。
 同公園(灘区王子町ほか)は1950年に開設され、面積は19万1500㎡に及ぶ。三宮・元町などの神戸都心にも近く、再整備の方針が関心を集めている。