渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

撞球大全

2022年12月14日 | open


私にとってのバイブルである。
だが、情報が古く科学的見地から
書き直すべき部分もある。
1974年発行。

どなたか、知性のあるプロが決定
版のような「撞球大全」を執筆、
出版してほしい。
巷間人口に膾炙されている嘘理論
ベースではなく本物の本当の事を
記した物を。
だが、日本のトッププロなどは、
女子ではローテーションのルール
さえ知らない者が日本代表のトッ
プだったりするのだから、無理
かも。果てしなく知性は低い。
ただ、玉入れだけが上手ければ
それでその業界のトップになれる
という劇甘の世界。
自分がやる種目以外は知らず、
ビリヤード全般そのものを愛し
てさえいない。
キューについても無知蒙昧で、
現代風仲良しこよしのいちゃつ
き動画を流して、それでビリヤ
ード普及活動かと思っている。
根底から何か勘違いをしている。
質が低すぎる。

何も、高学歴で難関大学卒業な
どでなくともよい。
学士会の撞球会のようなきちん
とした、見識を持つ撞球人が
ポケットの世界には稀有なのだ。
これまた、ドカンチがいて、某
大生である事を売りにしてポケ
ットのツベラーをやっているが、
さもしい。大学などは玉撞きに
は関係ないだろうに、某大生に
多い大きなステイタスの勘違い
をしている。
そして、某大のくせに無知丸出し。
これもまた、前述例の知性の無さ
とは別に学歴ちらつかせての広報
なので、はなから底が知れている。

英国の釣聖アイザック・ウォル
トンの『釣魚大全』は歴史的名
作だが、入門セオリー書ではない。
まるで戯曲のような釣行紀なのだ。
その文体はシェークスピアのよう
に格調高く、かつ清冽である。
私は大好きな書だ。その姿勢が
清らかで澄んでいる。
そして、ウォルトンは綴る。
自分と人々への戒めとして。
「静寂なる事を学べ」と。

ノウハウ本でもよいから、こうし
た、歴史に残る箴言に満ちたポケ
ットビリヤードの「撞球大全」を
誰か書いて欲しいと願う。
この仕事は、プロか元プロでない
とダメだ。
ネームバリューや肩書きではなく、
公式戦での実績、という点におい
て。
強さや巧さではプロも敵わぬ実力
者は賭け玉師には多いが、それは
裏筋、裏街道の渡世の方々なので
論外。
表社会で公式な記録を持つ、しか
も、斯界の競技の技法とルールと
歴史に精通した知識人でないと。
知性なき者は後進の育成など、
絶対にできない。これは絶対だ。

まだ、出版されていない。
という事は、その仕事をこなせる
人士が日本撞球会にはいない、と
いう事だ。
アメリカには何人かいて、過去に
すでにその系統の書籍は出版され
ていて、歴史的名著になっている。
アメリカはインテリ層もプールで
選手権を取ったりしていた文化的
かつ知的素地もある国だからだ。
日本は、現在までの出版物では、
故藤間プロの書籍が一番内容が
濃い。

『撞球大全』。
出版が待ち望まれる。


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