日本人が「Twitterの移行先」を作らないのはなぜ? 「zenlyの移行先」を22歳が作った事実から考える
ITmedia NEWS / 2022年12月12日 14時40分
実際、Twitterから移行した人で「Mastodon」のユーザーが急に増えたり、移行先として「mixi」の名がたびたびあがったりといったことも起きている。
こういった動きを見るに、Twitterからの移行先があれば移動したいと感じている日本人ユーザーは、それなりの数はいるだろう、と筆者は考えている。
かつては、“Twitterライク”な日本発のサービスはたくさんあった。Twitterが日本で流行し始めた2007年ごろにリリースされた、「もごもご」「タイムログ」「Wassar」「はてなハイク」などだ(関連記事:「Twitter」風サービス、国内ベンチャーから続々)。
今回の騒動では、日本からはそういった動きが見えてこない。米国では、元Google関連企業のCEOが立ち上げたTwitterライクなサービス「Post.news」などが盛り上がっているようだが、日本のベンチャーや個人開発者は沈黙しているように見える。
そんな時、日本の22歳が作った「zenly」代替サービスが人気だと知って、筆者は思った。「若いエンジニアは、Twitterを“自分たちのサービス”と思っていないのかも?」と。
友人同士で位置情報をリアルタイムに共有するというzenlyは、筆者のような子持ちの40代から見ると、なんとなく不安だし、使いたいとは思えない。だがおそらく、若年層には必須のインフラの1つであり、なくては困る「自分たちのためのサービス」なのだ。だからこそ、若者によって代替サービスが作られ、大量のユーザーに利用され、App Storeランキング1位になった。
Twitterライクなサービスがたくさん生まれた07年ごろ、Twitterを盛り上げていたのは20代前後の若者だ。“Twitterライク”なサービスを作っていた人たちも、比較的若かった。当時の上の世代は、「ネット上でつぶやいて何が楽しいか分からない」と言う人もいたし、“出会い系”のような負のイメージも持たれていた。
ひるがえって今のTwitterは、「若者のもの」ではない。若者も多いが、中年から高齢者まで、幅広いユーザーが活用している「みんなのもの」になった。
今のTwitterは、若いエンジニアや経営者には“自分ごと”には感じられない。07年ごろにTwitterに熱狂していた層はというと、40代前後の“責任世代”になり、Twitterに代わるサービスを開発した時のコストやリスクが先に立ち、腰が重くなっている。
……といったことが、日本発のTwitter代替サービスが出てこない理由かな、と筆者は考えたのだが、皆さんはどうだろうか? もし「代替サービス、出ているよ!」などの情報があれば、コメント欄で教えてほしい。
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