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紅白でも演歌は減少傾向。「懐メロJ-POP」が演歌的存在になる未来がくるか

80〜90年代のスターで盛り上がれるうちは良いが…


 さて、このノスタルジアを日本に置き換えた場合どうでしょう。やはり90年代後半、もしくは2000年代初頭までの作品がギリギリのラインとなるでしょうか。だとすれば、J-POPは演歌ほど生きながらえることはできないだろうと予想します。  そしてCDバブルを思い出すと、あの急速かつ大量なセールスは明らかに異常でした。その分、消費されるスピードも速かったのではないかと思うからです。  そう考えると、松任谷由実や矢沢永吉でテコ入れしようとしていること自体が紅白の余命を物語っているのかもしれません。  まだ80年代や90年代のスターで盛り上がっている間は、紅白は安泰でしょう。でもその後に控えるのは、各々が自由に築いた趣味の箱庭が無数に散らばる社会。集団といえば、せいぜい共感によって結ばれた小規模なグループが点在するだけの時代。  紅白終了のカウントダウンは、確実に始まっているのです。 文/石黒隆之
音楽批評の他、スポーツ、エンタメ、政治について執筆。『新潮』『ユリイカ』等に音楽評論を寄稿。『Number』等でスポーツ取材の経験もあり。Twitter: @TakayukiIshigu4
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