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紅白でも演歌は減少傾向。「懐メロJ-POP」が演歌的存在になる未来がくるか

 紅白歌合戦の特別枠で松任谷由実の出演が決まりました。AIで蘇った“荒井由実”との共演で「Call me back」を披露します。  他にも矢沢永吉や安全地帯の出場がウワサされており、放送直前までサプライズがありそうです。

縮小傾向の演歌

番組公式ホームページより

 こうした中で割りを食っているのが演歌勢です。今回も紅白あわせて7組の出場にとどまり、縮小傾向に歯止めがかかりません。NHKのレギュラー音楽番組でも演歌、歌謡曲の割合が減ってきています。  たとえば『うたコン』の2020年1月28日から2022年11月29日までの放送分を調べると、演歌とポップスの出演者は半々か、やや演歌が少なめ。しかしポップスのカバーをする機会も多いので、体感としてはそれ以上に減ったなという感想です。  前身の『歌謡コンサート』(1993年4月17日〜2016年3月15日)が毎週ほぼ10割演歌、歌謡曲だったことからすると劇的な変化と言えるでしょう。  BSでも同様の傾向がうかがえます。いまや演歌が見られるのは『新・BS日本のうた』のみ。かわりに、『The Covers』や『歌える!J-POP黄金のベストアルバム30M』などのフォーク、ニューミュージックからJ-POP系の番組が増えてきている流れなのです。

「懐メロとしてのJ-POP」が演歌的存在に?

 ここから見えてくるもの。それは“J-POPの演歌化”なのではないでしょうか? 昭和の終わりから平成初期に青春時代を過ごした人たちが40代後半から50代半ばを迎える令和のいま、人生を振り返る懐メロとしてのJ-POP。  今年の紅白は、新世代のアーティストや、K-POP、アイドルグループの出場で若者の視聴者を取り込もうとしているとの分析がなされました。一方で、要所要所には工藤静香、篠原涼子、Kinki Kids、そして松任谷由実にMisiaという布陣を敷いている。  音楽業界が一番にぎやかだった時代の力で紅白の大看板を支えたい。そんな意図が見え隠れする人選なのですね。
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世界的にも「懐かしの映画や音楽」がトレンドに

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