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●●ポルノ被害と女性・子どもの人権プロジェクト メールマガジン
vol.007 2011年04月14日 発行
【ポルノ被害と性暴力を考える会】
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季節はすっかり春になりましたが、先月からの大震災と原発事故のせいで素直
に春の到来を喜べない日々が続いています。私たちの会のメンバーやその親族
や近しい知り合いにも東北で被災したり、あるいは被災者の支援に当たってい
る方が大勢います。また史上最悪の水準にしだいに近づきつつある東電福島第
一原発事故は東日本のすべての人が被害者になりかねないし実際になりつつあ
る厳しい現状にあります。原発事故は、人々の安全や健康、未来の世代の安心
よりも現在の儲けと利権、浪費と欲望を優先させる歪んだ社会構造が生み出し
た人災です。これはポルノ被害を生み出しつづけている社会構造と共通してい
ます。また原発産業は、原発の現場で放射能被害の脅威にさらされながら働く
人々の人権を構造的に蹂躙することで初めて成り立つものであり、これもまた
性産業の現状と深く共通しています。
私たちは、被災者の方々、また被災者の支援や復興に当たっている方々と心
から連帯するとともに、それぞれの持ち場において精一杯できることを今後と
もやり続けたいと思います。
さて、前回のメルマガ発行から2ヶ月が経ちましたので、この間の活動と
今後の予定について簡単にご報告させていただきます。
現在、昨年12月のシンポジウムを報告書にまとめる作業を進めています。
今月末か来月の連休明けにでも報告書を発行できるよう鋭意努力しています。
発行された折にはまたメルマガ等でお知らせしますのでご注文ください。
その作業と並んで、今年の9月末の発行を目指してポルノ被害に関する啓発
パンフレットの構想を話し合っています。これは、朝日厚生文化事業団の助成
金事業の一環であり、ポルノ被害者に接する可能性のあるさまざまな現場
(福祉、医療、教育、カウンセリングなど)にいる方や一般の方々を念頭に
おいて、ポルノ被害の実態についてわかりやすく解説したものを20頁から30頁
の分量で作成する予定です。現在はまだ、ごく基本的な骨子ないし構想を話し
合っている段階です。
今年も一昨年、昨年に引き続いて「ポルノ被害と女性・子どもの人権」シン
ポジウムを都内で開催する予定です。今年は、「学校におけるポルノ被害と性
暴力(仮)」というテーマでシンポジウムを開催しようということになりまし
た。現在、小中高大その他の教育現場では児童ポルノの制作や盗撮を初めとす
るさまざまなポルノ被害が発生しており、加害者はしばしば教師であるという
深刻な状況があります。また生徒が加害者になる場合もあります。子どもたち
にとって学校は、家庭と並んでさまざまな性被害が起きる場所となっています。
今年のシンポジウムは、教員やスクールカウンセラーなどの学校関係者の方々
の協力も得ながら、こうした深刻な現状を理解し対策を模索していく機会にし
たいと思っています。日程は10月29日(土)を予定しています。より詳しいこ
とが決まったら随時お知らせいたします。
末筆になりましたが、震災・津波・原発の被害にあわれた方々には元どおり
の生活が戻るようお祈りとお見舞いを申し上げますとともに、私たちもできる
かぎりの支援をしていきたいと思います。また、お亡くなりになりました方々の
ご冥福を心よりお祈りいたします。