SMBCグループ
「すべての責任を持たせてほしい」社長就任は私の直訴でした

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#中途採用

三嶋 英城

コーポレートスタッフ部門

デジタル戦略部(兼務)

SMBCクラウドサイン株式会社

代表取締役社長

2018年(中途) 入行

Prologue

2019年10月、三井住友フィナンシャルグループと弁護士ドットコムの合弁会社として設立されたSMBCクラウドサイン。「契約プロセスのデジタル化」を目指し、クラウド技術を活用した電子契約サービスの開発・推進に取り組んでいる。 自身のビジネスアイデアから事業を創り出し会社設立を実現させた、37歳の若き実業家が今考えることとは—。

※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。部門名は取材当時のものと異なる場合があります。

Mission信用力×リーガルテックで 「契約のデジタル化」に
挑む。

SMBCクラウドサインは、三井住友フィナンシャルグループと弁護士ドットコムの共同出資により、2019年10月に設立された新会社です。ここで私は代表取締役社長として、経営から事業戦略まで企業運営の全体をマネジメントしています。SMBCクラウドサインが掲げる事業ビジョンは「契約プロセスを中心とした、日本のレガシーな風習・業務プロセスの変革」です。日本の金融インフラを支えるSMBCグループの社会的信用力と、リーガルテックサービスをリードする弁護士ドットコムのノウハウを融合させ、契約プロセスのデジタル化推進に挑んでいます。 これまでは企業同士が契約を交わす場合、紙と印鑑での締結と長期にわたる紙の保管が必要でした。SMBCクラウドサインでは、このプロセスをデジタル化し、オンラインでのクリック1つで契約締結とクラウド上への自動保管を実現しました。これまで契約書の締結・保管にかかっていた手間を省くことができるうえ、コストの削減にも貢献するサービスとなっています。将来的には、契約書の締結や保管に限らず、文書の校正をしたり、追加すべき条項を提案するなど、人工知能(AI)を活用した契約書作成のサポート機能の開発や、契約書データを活用したビジネスなどにも取り組んでいきたいと思います。現在の事業領域に留まることなく、新たな価値の実現に目を向けています。

Breakthrough「すべての責任を
持たせてほしい」 私の意を汲んで
任せてくれた。

私は新卒で情報通信会社に入社し、SMBCには2018年に中途入行しました。銀行は業界として変化待ったなしの環境であり、それ故に激動の中でこそ、これまでにない経験ができるだろうと期待し入行を決意しました。 そして、私は事業を企画するにあたり、銀行の強みとは何なのかにこだわりました。競合は他行ではなく、GAFAを筆頭としたIT業界こそ脅威と考え、彼らと比較し銀行が圧倒的に勝っている点は何なのか?そこで行き着いた一つの結論が「社会的信用力」であり、これが活かせるリーガルテック領域に大きな可能性を感じ、ビジネスアイデアを温めていました。そんな折に三井住友フィナンシャルグループが運営するオープンイノベーション拠点「hoops link tokyo」を通じて、弁護士ドットコムさんとお話をする機会に恵まれました。話してみると、彼らもリーガルテックビジネスを推進するにあたりSMBCグループの社会的信用力は大きな武器であると感じてくれ「何か一緒にビジネスをつくれないか?」と検討する流れになりました。ここでの会話から一気にビジネスアイデアが具体化していったのです。 その後、企画書の素案を1ヶ月で書き上げ、会社にビジネスプランをプレゼンしました。と。そして「自分がやると言いだした以上は、自分にすべての責任を持たせてほしい」と直訴しました。つまり社長をやらせてほしいと部長へ強く訴えたのです。入社歴1年少々の担当者からの直訴であり、従来の銀行文化では考えられない話だった思います。それでも会社は私の意を汲んでくれて、信頼して任せると言ってくれたのです。 でした。新規事業開発は前職で10年来の経験がありましたが、業界風習の違いや、これまでに経験したことのない金融庁への認可申請など、多くの壁にぶつかりました。そのようななか、社内の様々な部門、経験豊かな仲間に支えられながら、一歩一歩目標の実現に向けて進んでいき、遂に2019年9月25日、SMBCクラウドサイン社の設立を発表するに至ったのです。記者会見の当日までドキドキの連続でしたが、振り返ってみるとこれまで味わったことのない大きな達成感を得ることができました。

Ambition大企業 or ベンチャー
だけではない。 固定概念を外して
キャリアを歩んでほしい。

違う会社から中途入行した身として強く感じるのは、SMBCには真にチャレンジさせてくれる文化が根付いているということです。正直、就職活動においてどの会社もチャレンジできる土壌があるとアピールされるでしょう。しかしそのなかで、具体例を挙げられる会社がどれ程あるかです。37歳で子会社社長というドラスティックなチャレンジは、銀行業界において歴史上そうそうない取り組みであり、SMBCは言葉だけではなくチャレンジを実践していることがわかるかと思います。もちろん、それを通すには大変な社内調整があったと思うのですが、私の意を汲んで希望を叶えてくれた上司には感謝しかありません。 銀行は企業として非常に強い存在です。社会的信用力がありますし、事業基盤も強い、様々なアセットも持っています。それに加えて、個人の挑戦意欲をここまで尊重してくれる。こんな会社はなかなか無いのではないかと思います。 近年、キャリア選択が二極化しているように感じています。大企業にずっと勤めるか、ベンチャーを渡り歩くか。しかし、そうではなくと思います。SMBCでは、社員が外部のベンチャー企業への出向を経験できる仕組みもあります。私は銀行というレガシーな環境にも、ベンチャーというイノベーティブな環境にも、それぞれに素晴らしい価値があると思っています。これから社会に出る皆さんには、「どちらかしか選べない」という固定概念を外してもっと自由にキャリアを形成してほしい。これから先、企業もそのような経験豊富な人材を必要とする世の中になっていくと思います。

Career

2018年1月に三井住友銀行に中途入行。オープンイノベーション拠点 hoops link tokyo の運営を経て、2019年10月に SMBCクラウドサイン株式会社 を設立。SMBCグループの中で最年少となる37歳で代表取締役社長に就任した。他社に先駆けていち早くリーガルテックの実用化を果たし「契約プロセスのデジタル化」を目指している。

※掲載の仕事内容、役職、所属は取材当時のものです。部門名は取材当時のものと異なる場合があります。

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