2022.11.19
# ライフ

昭和の「こたつでミカン」文化が衰退し、「レモンブーム」が始まった背景事情

なぜ、こんなにも目立つ存在に?

レモンブームが続いている。

スーパーなどの店頭で、レモンを使ったスナック菓子、クッキーやケーキ、ゼリーなどのスイーツ類が並ぶ特設コーナーが設置され、飲料メーカー各社も、レモンサワーを出してヒットさせている。自家製レモネードを推すカフェが増え、レモネード専門店、レモンサワー専門店も登場し人気になった。カレーやラーメンなど、「レモン〇〇」と銘打ったレモン入り料理もある。

いったいなぜ、いつからレモンがこんなに目立つ存在になったのだろうか?

 

ありとあらゆる食品に

『果物情報サイト 果物ナビ』によると、レモンの出荷量は多少の増減がありながらも、ここ40年間基本的に右肩上がりで伸びている。特に2000年代後半は急激に伸びた。一方、輸入量は2006年以降がくんと下がり、それまでの3割程度も減っている。国産レモンの増加に伴い、輸入レモンの需要が減ったのだろう。

広島県は2012年に「おしい!広島県」という観光キャンペーンを行っており、そこでとりあげられたトピックの一つが、レモン生産量が日本一という事実だった。ウィキペディアの「広島レモン」のページによると、その結果、さまざまな地元企業が県産のレモンを使ったスイーツなどを開発する。特に人気になったのが、2013年に発売したスナック菓子の「イカ天瀬戸内レモン味」だった。

レモンで有名な瀬戸田町の観光案内所[Photo by iStock]

また『まっぷるトラベルガイド』は、広島のレモンが注目されたきっかけは、2013年に開催された「第26回全国菓子大博覧会・広島」で県内の製菓店・メーカーがレモンスイーツを出品したことだと指摘する。

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