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2022年12月10日(土) 午前11時~
老舗の日本酒蔵が造るシードル
関友美さん 兵庫県宍粟市 「山陽盃酒造」
りんごを絞った果汁を原材料に発酵させて作られたお酒「シードル」。りんごの品種や酵母によって様々な味わいが生まれます。そんな中、清酒酵母を使ったシードルが話題に。醸造元は兵庫県宍粟市山崎町にある『山陽盃酒造』です。播州の水と米にこだわった骨太で超辛口の銘酒「播州一献」の醸造元として、全国に知られた酒蔵ですが、そんな老舗がなぜシードルを?開発を担ったのは今回の主役、関友美さんです。
4年前、蔵人見習いとしてこの酒蔵にやってきた関さんは、元々日本酒ライターとして全国を飛び回っていました。取材で知り合った山陽盃酒造の壺阪専務に、「現場で働いて日本酒の勉強をしたい」と打ち明けたところ、採用されます。ところが現地入りの3日前、蔵で火災が発生。幸い、酒造りに欠かせない麹室は被害を免れたものの、蔵は大打撃を被ったのです。
ピンチをチャンスにできないか。そう考えた関さんが目を付けたのが、りんごでした。宍粟市は上質なりんごの産地。「このりんごなら絶対に美味しいシードルが出来る!」と思い、壺阪専務に企画書を提出します。しかし壺阪専務は「火災のイメージを払拭するためにも、新しい酒を造るべきでしたが、超辛口の「播州一献」を造る酒造が、シードルのような甘い酒を造るべきではない」と一蹴。関さんは日本酒ライターとしてのネットワークを生かして、青森県弘前市で造られたあるシードルを試飲してもらいます。すると壺阪専務、「シードルは甘いという先入観が吹っ飛ぶ美味しさ。これは挑戦する価値がある」。早速クラウドファンディングで資金を集め、シードルの醸造方法を学びます。日本酒蔵ならではのシードルを造るため、清酒酵母「きょうかい9号」を使うことに決めました。
こうして2020年、「ひょうごシードルロンロン」が完成。試作販売はすぐに完売し、翌年、本格的にシードル造りをスタート。すると、甘すぎず、どんな料理にも合う、と評判になり、レストランからも発注がくるようになりました。しかし関さんたちは醸造方法を常にブラッシュアップ。新しいシードルの開発に余念がありません。
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