一般的にワクチンの開発までには数年はかかるといわれ、薬と同様にある程度の時間がかかります。なぜなら、その安全性と有効性を十分に確認する必要があるためです。しかし、新型コロナウイルスのワクチンは1年ほどで開発・承認され、ワクチンの接種が開始されています。ここで疑問なのは、なぜこんなに速く開発できたのか、安全性や有効性には問題はないのかということではないでしょうか。
上の図のように、通常ワクチンが世の中に出回るまでには、候補の研究から始まり、基礎研究→非臨床研究→臨床研究→承認を得る申請・審査→承認という流れを経て、はじめて私たちへの接種が開始されます。そのため、通常ワクチンができるまでには数十年ほどかかるとされています。
しかし、今回の新型コロナウイルスワクチンでは、20年ほど前から最初の段階である土台の研究(候補の開発)が行われていました。さらに基礎研究、非臨床研究、臨床研究が並行して行われたほか、承認を得るための審査などを特別承認として異例の速さで認可された結果、全体でかかる期間を縮め、1年程度の期間でワクチン接種を開始することができるようになったのです。
また、開発工程においてもリーダーを配置し、必要に応じて各工程の専門業者に試験や書類等の作成などを任せたことも、理由の1つです。これによって、よりスムーズに開発から申請を行うことが実現したといいます。
つまり、どこかの工程を抜かしたり、省略したりしたということではなく、必要な工程を行いながらも全ての工程においてタイムラインを縮めていく努力がされたために、このような速さでワクチンの接種ができるようになったのです。
新型コロナウイルス感染症のワクチンは、その開発の速さから安全性や有効性に問題があるのではないかと疑問に思う方もいます。しかし前述のような開発者をはじめとする関係者の努力などによって、このような速さで開発ができたということを正しく理解することが大切です。また、ワクチンの詳細については明らかではないこともあるため、今ある情報を正しく理解し、今後出てくる情報を待つようにしましょう。
国立国際医療研究センター病院 国際感染症センター センター長、AMR臨床リファレンスセンター センター長
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