この度、代表理事に就任しました菊池充と申します。NPO難病患者支援の会は内閣府の認証を得て早くも10年余りとなりました。 我々NPO難病患者支援の会は、今日までに百余名の患者様と海外に同行し移植治療に携わって参りました。患者様には健康で充実した日常生活を取り戻したいという希望を常に強く持ち続けてほしいと思います。また、近年海外渡航移植における環境は大きく変わっております。日本でも、2017年~2018年にかけて海外渡航移植に対する保険給付金の適用や、修復腎移植が先進医療として認められたりなどと、移植を待つ方々にとって良いニュースが続いております。移植治療をすれば救える命があります。日本で治療の機会に恵まれなくとも世界に目を向ければ温かく迎え入れてくださる医療機関や医師がいることを知って頂きたいと思います。しかし、2008年WHOから発足された「移植が必要な患者の命は自国で救える努力をすること」という主旨のイスタンブール宣言が出されたことで、年々海外渡航移植が厳しくなってきているのもまた事実であります。この活動に携わってきた中で、世界的に臓器不足が叫ばれる現状を目の当たりにしました。「自国民の命は自国民で救うべきである」という宣言は至極当然の事であり、私も賛同しております。我々は海外渡航移植に対して賛同も否定もいたしません。救える命がある限りこの活動を続け、一人でも多くの方が笑顔になれるよう努力してゆく所存です。
2018/9/1 難病患者支援の会 理事長 菊池充
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