他の園児の前で暴行か 室内に防犯カメラなし 裾野・保育園虐待

2022.12.6

 裾野市の私立さくら保育園で園児を虐待したとして、当時の保育士の女3人が裾野署に暴行容疑で逮捕された事件で、保育士らの暴行や暴言などが複数の園児の前で行われていたとみられることが5日、関係者への取材で分かった。同園の室内には普段の様子を記録する防犯カメラが設置されていなかったことも明らかになった。

裾野市の私立さくら保育園
裾野市の私立さくら保育園

 逮捕されたのは沼津市岡宮、無職の女(30)、裾野市平松、無職の女(38)、長泉町上土狩、無職の女(39)の3容疑者。園によると、3人は1歳児クラスを受け持っていて園児数は23人だった。当時、3人を含む計6人の保育士が同じクラスを担当していた。一部の保護者は園児が保育士を怖がる様子などを確認しているという。
 無職の女(30)の逮捕容疑は6月1日、女児の顔を押した疑い。無職の女(38)は同月27日、男児の足をつかんで宙づりにした疑い。無職の女(39)は同月10日、別の男児の頭を殴るなどの暴行を加えた疑い。同署は5日、3人を静岡地検沼津支部に送致した。
 市によると、園内では保育士による「カッターナイフを見せ脅す」「感染症の症状のある園児の尻を他の園児に触らせる」など15事例が確認された。

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