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「舞いあがれ」フェイルは水島!大河内教官の真意は?NHK宮崎

  • 2022年12月06日

全員合格を目指した舞たちだったが、プリソロチェックでフェイル(退学)となってしまった水島。
「舞いあがれ!」航空学校編の監修に協力していただいた航空大学校の瀬川教官に、大河内教官に込められた役割とパイロットに求められる資質を伺いました。

操縦教官に求められる役割

「舞いあがれ!」航空学校編の監修にご協力いただいた瀬川 陽教官に伺いました。

私が脚本家や制作スタッフと話したことは、操縦教官として大事にしている2つのことです。
1つは人間を育成すること、もう1つは不適格者を排除すること。
特に不適格者の排除は難しい側面がたくさんあります。人一人の人生を預かっていますから。ドラマで描かれる鬼教官こと大河内教官もそういう側面を大事にしたからこそ生まれた人物だと思っています。

「フェイル(退学)」という判断は本当に難しいといいます。ただ、パイロットは数百人のお客様の命を預かって、目的地まで無事に送り届けることが何よりも優先されるので、不適格者の排除は必要だということです。

ドラマでもプリソロチェックの段階で、水島がフェイル(退学)になりましたが、単独で飛行できるかどうかがパイロットになるうえで一番大きなハードルです。
安全にしっかりと帰れるか、故障や天候の急な変化が起こったときに冷静な対応ができるか、教官としてしっかり見ないといけません。
飛行機でのミスは本当の意味で命を落とす致命傷になりかねないので、そこまで考えて審査をしています。

「努力しても、パイロットになれない学生はいる」「俺は、そういう学生を落とすためにここにいる」「審査に私情は不要だ」、舞ちゃんに対して厳しい言葉を並べた大河内教官でしたが、飛行機の怖さを知っていて、学生たちの将来を考えているからこそ、厳しい言葉が出てくるのかもしれません。

また、監修に協力した瀬川教官は「フェイル」は教官の一存では決まらないともいいます。

審査官として審査をしているのは1人の教官ですが、操縦技術だけではない、ブリーフィングなどの計画性・判断力・状況認識能力も見ています。
「エアマンシップ」を持っているか、今後身に着けられる素養があるかどうか、人一人の人生を背負っているので、最終的には教官個人としてではなく、航空大学校の組織として判断をしています。

今日の内容は、水島に対する「フェイル」を中心に描かれていましたが、同部屋の柏木が水島に寄り添うなど、柏木の「エアマンシップ」の成長も感じることができました。

初対面の舞ちゃんに対して「頭の中、お花畑か」と言っていたころの柏木が懐かしいですが、これも航空学校の学生として、仲間たちと濃密な時間を過ごしている証拠だと感じます。

吉川晃司さんが語った「大河内教官」

吉川晃司さん(大河内教官役)
「朝の顔」としては、私は威圧感があって不向きな気がしましたが(笑)、その威圧感こそが求められていたようです。
「パイロットを目指す若い学生たちの前に立ちはだかる壁、妖怪でいう“ぬりかべ”のような存在でいてほしい」と言われて、オファーをいただいた理由がわかりました(笑)。
そんな大河内を演じるにあたっては、むしろ物腰の柔らかい、言葉遣いも丁寧な人物として演じたいと提案させていただきました。そのほうが本当の怖さや厳しさが出ると思ったんです。大河内の厳しさの中にある、彼なりの哲学に注目してください。

舞ちゃんや柏木はこの後、どうなるのか?大河内教官のもとで苦手な着陸を克服できるのか?
明日以降の「舞いあがれ!」もぜひお楽しみに!

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