髪色の自由化に対する内外の反響は、予想を上回る大きさだったという。
社内では「接客を元気に頑張るので、派手な髪色に染めます!」と店長に伝えた従業員もいたほか、「(利用客から)その髪色良いねと言われると、今日も仕事を頑張ろうという気持ちになる」といった意見も寄せられたといい、ルール変更が従業員のモチベーションアップにつながっているとの手応えを得られたという。
利用客からも、好意的な意見がほとんどだ。一部、「これまでのユニーの印象と異なる」と否定的な意見が寄せられたこともあるが、「時代に見合っている」「ユニーに入社したい」といった前向きな意見が多いという。
担当者は「見た目や外見ではなく、接客の中身や内容こそが大切だと考えました」と説明。「従業員が1人ひとりの個性、『自分らしさ』を出して働けるような環境を整えること、従業員の自分らしい自然な接客を通して、人と人とのつながりを大事にする会社をつくってまいりたいと思います」と説明している。
近年、髪色を自由にするなど、服装ルールを緩和する企業が増えている。コーヒーチェーン大手のスターバックスは21年8月、従業員のドレスコードを変更。髪や服装の色を自由にし、デニムや一部の帽子着用も可能とした。
三井住友銀行は19年9月から、本店勤務の行員を対象に、年間を通じて自由な服装を認める取り組みを始め、話題を呼んだ。
「個性」や「自分らしさ」の尊重が社会に根付くとともに、企業の採用活動が少子化で年々難しくなる中、「選ばれる企業」を目指してルールを柔軟に変更していく企業は今後も増えそうだ。
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