患者さん「これまでは別の医院でクリーニングしてもらってたんですけどー」
どれどれー。
→歯石ベッタリ。歯ボロボロ。
「なんでやねん(´・ω・`)」
せっかく! 患者さんが! 通ってくれてるのに! まともにメンテナンスしない医院を! 私は! 許しは! しない!!
悪・即・斬の板橋区志村坂上ゆき歯科医院 事務長、大手です。
「治すだけの歯科医院から、予防する歯科医院へ」
このキャッチフレーズのとおり当院では予防歯科、メンテナンス(定期検診やクリーニング)に力を入れているのですが、「別の医院でクリーニングに通ってました!」という方のお口がまともにメンテナンスされていなかったという話を聞くと「言っといてや。できないんやったら(´・ω・`)」という気持ちになります。
「予防歯科ならウチが一番です!」とは言いませんが、「ウチはこれだけ力を入れてますよ!」という内容をご紹介したいと思います。
なおメンテナンスの意味や料金、頻度・周期については以前の記事でご紹介していますので、まだお読みになっていない方はそちらを先にご覧ください。
メンテナンス(定期検診やクリーニング)の4要素
大前提としてお口の健康を維持するには下記の4つすべてが必要です。
1. 検査: 虫歯/歯周病等の有無/状態の把握
2. プロフェッショナルケア: 歯科医院で処置してもらういわゆるクリーニングなどのケア
3. ホームケア: 自宅での歯ミガキなどのケア。うまく歯ブラシを使えているか、きちんとフロスを使っているかなど。
4. 食習慣・生活習慣: 何をいつどんな頻度で食べるか。睡眠や喫煙などの生活習慣など。
この4つのうちどれが欠けてもお口の健康は維持できません。
(まあごくまれに「SSR:歯医者に定期的に通っていたわけでもないし、ホームケアもそこそこなんだけど、食習慣・生活習慣がとんでもなく理想的だから口の中にあまり問題がない」という人もゼロではないですが…)
それでは内容を見ていきましょう。
板橋区志村坂上ゆき歯科医院 検査の内容
板橋区志村坂上ゆき歯科医院の検査項目
- レントゲン
- 口腔内写真撮影
- ポケット検査(歯周病の検査)
- 患者さんへの検査記録提供(ノート)
レントゲンについては説明しなくともお分かりになると思うので、「口腔内写真撮影」「ポケット検査(歯周病の検査)」「患者さんへの検査記録提供(ノート)」の3つについて詳細を説明していきます。
口腔内写真撮影
お口の状態の正確な記録と、患者さんへの説明のための写真です。
特に大人の場合はそうすぐにお口の状態は変わらないのでそれほどの頻度では撮影しませんが、お子さんの場合は永久歯に生え替わるまで定期的に撮影していきます。
<口腔内写真の例>
ポケット検査(歯周病の検査)
歯周病がどれだけ進行しているか調べるためのすごく重要な検査。
歯と歯グキの間にはスキマがあるのですが、主にこのスキマの深さと出血の有無を確認することで歯周病の進行度合いを診断するための検査です。
<ポケット検査のイメージ>
「歯周病」というと「おじいちゃんおばあちゃんがなるやつでしょ? 検査なんてしなくていいよ」と思われるかもしれませんが、実は20代になったらもうほとんどの人が歯周病です。
検診に来られた方で「虫歯がない」方はある程度いますが、「歯周病に全くなっていない」はほぼいません。自覚症状が少ないので軽度~中度の歯周病では自分でほぼ気づかないですし、重度になっても気づいていないことが少なくないため、気づいたときには抜歯寸前になってしまうこともある怖い病気です。
予防歯科のページでもご説明している通り、歯周病は虫歯以上に歯を失う原因となっているので、きちんとこの検査を行っておかないと、
歯周病に気づかない → いつのまにか歯がグラグラして抜けてしまう → 入れ歯まっしぐら
というパターンに陥る可能性大。
検診を受けるなら絶対に絶対に受けておきたい検査です。
ちなみにポケット検査には1点法・4点法・6点法の3種類があり、1本の歯に対して何点データを取るかが違います。当然ながら6点法が最も精度が高く異常の見逃しも少ないので、当院では6点法で検査を行っています。
検査結果はこんなイメージ。
<ポケット検査の結果例>
数字でポケットの深さを示し、赤色で出血箇所を示しています。
たとえ同じ1本の歯でも6点調べてみると意外と深さも出血もばらつきがあることが分かり、6点で調べる必要性がお分かり頂けると思います。
患者さんへの検査記録提供(ノート)
これは希望者の方のみですが、「自分の検査記録や治療の経過を手元に置いておきたい」という方のために保管用のノート・ファイルをご提供しています。
希望者: 診療の中で検査結果をお見せしご説明。検査結果の紙もお渡し履歴が把握できるようにする。
希望されない方: 診療の中で検査結果をお見せしご説明。検査結果の紙はお渡ししない。
大人とお子さんでは形式が異なり、大人はどちらかというと「メンテナンスの記録」、お子さんは「健康維持と成長の記録(+治療の記録)」になります。
<大人用のノート>
<お子さん用のノート>
永久歯に生え替わるまで記録をとっていきます。
板橋区志村坂上ゆき歯科医院プロフェッショナルケア(バイオフィルム*と歯石の除去)の内容
いわゆるクリーニング。歯科衛生士によって虫歯や歯周病の原因となるバイオフィルム*と歯石を除去します。
自分でみがくだけではどうしても一部の箇所にバイオフィルム*や歯石ができてしまうため、定期的に除去してケアを行うものです。
歯石をしっかり除去することで歯周病も治療することができます。
当院で行っている3種類のプロフェッショナルケアについてご説明します。
バイオフィルム*:細菌膜のこと。口の中ではプラーク(歯垢)がもととなり虫歯菌や歯周病菌をはじめとした細菌の集合体になっている。
PMTC
Professional Mechanical Tooth Cleaning 専門的機械歯面清掃。
主に超音波を用いて清掃しバイオフィルムを除去するための処置です。
スケーリング
スケーラーと呼ばれる器具で歯石を除去する処置。いわゆる「歯石取り」の一種です。
<超音波スケーラー>
SRP
Scaling and Root Planing。キュレットと呼ばれる器具で歯石を除去する(Scaling)ことに加え、歯根部(Root)をキレイに平らにする(Planing)することで、バイオフィルムをできにくくする処置です。
<キュレット>
こう聞くと「平らにする(Planing)」ことがポイントのように見えますが、実は上で説明した「スケーリング」とは異なる器具でより深いところまでしっかり歯石を除去するのが一番のポイント。
「スケーリング」は「歯肉縁上」と呼ばれる目に見える部分の歯石を除去するのですが、「SRP」は「歯肉縁下(歯と歯グキの間)」と呼ばれる目に見えない部分の歯石を除去する処置です。
<歯肉縁上と歯肉縁下>
歯周病の原因となっている歯石を大きく除去することができるので歯周病を治療する効果が最も大きい処置です。
患者さんの状態や歯科衛生士の腕次第では、歯周病の状態を大きく改善することも可能です。
一方で、見えない上に(歯肉縁上よりも)強固についた歯石を除去するために高い技能が必要とされるため、これができない歯科衛生士も少なくないので、この処置は一切しない歯科医院もあります。
板橋区志村坂上ゆき歯科医院 ホームケア指導(歯ミガキ指導)の内容
虫歯や歯周病を予防するには定期的にプロフェッショナルケア(バイオフィルムと歯石の除去)を受けることが必ず必要ですし大切なのは間違いないのですが、ホームケアも同じくらい大切です。
3ヶ月に1回プロフェッショナルケアに来るとしたら、その間に270回歯ミガキする(1日3回歯ミガキする場合)ことになります。
270回の歯ミガキと、たった1回のプロフェッショナルケア。プロが特別な方法で治療(クリーニング)するとはいえ、それだけの回数の差があれば歯ミガキがどれだけ大事か。それをきちんとできるかどうかがどれだけ歯に影響を与えるか。なんとなくイメージできますよね。
そうはいっても中学生だって10年以上、大人なら何十年も毎日歯ミガキしているわけで、「それでもまだ教えてもらうことなんてあるの?」と思いませんか?
幼い頃から毎日毎日。一日も欠かさず。
歯ミガキ以外にそんなに頑張ってることってほとんどないはずです。
これがスポーツだったらプロの選手になっていたっておかしくないくらいの練習量ですよね。
歯科衛生士が歯ミガキの本当のプロであるとはいえ、何十年も練習を重ねてきた大人がなお何か教わる必要が果たしてあるのか。
正直なところ事務長もどれだけの人にそれだけの必要性があるのか分からないので、実際に当院の歯科衛生士さんに聞いてみました。
「経験上、『この人は何も教える必要がないな』という患者さんはどれくらいいましたか?」
Aさん「0.何%(数百人に一人)…ですね。」
Bさん「いないです。」
マジか…。
当院には「他の医院で歯ミガキの仕方を教わった」「フロスもきちんと使っているよ」と意識の高く勉強熱心な患者さんもいらっしゃいますし、中には歯科医師や歯科衛生士といった本当のプロの方もいます。
それでも完璧な歯ミガキができている人はほぼゼロ。みんな「もっと歯ミガキを教えてもらう必要がある人」なんです。
きちんとしたプロに教えてもらい上手く歯ミガキができるようになってくると、お口の状態も大きく変わってきます。ポケット検査の結果があっという間に変わる方も少なくありません(特に出血の有無はあっという間に改善することがよくあります)。
プロフェッショナルケアを受けながら、正しい歯ミガキの仕方をきちんと教えてもらい、もっと上手くみがけるよう少しずつ上達していきましょう。
板橋区志村坂上ゆき歯科医院 食習慣・生活習慣指導の内容
ホームケアがこれだけ大事だと話した直後にこんなことをいうのもなんですが、実際のところホームケア以上に大きな影響があるのが食習慣・生活習慣です。
歯医者さんにも全然通っていない。歯ミガキも特別うまいわけではない。でもほとんど虫歯がないし、歯周病の症状も少ししか出てない。
こういう人はほぼ「ものすごくお口に理想的な食習慣・生活習慣をしている人」です。
まあそんな人ほんとうにSSR(100人に1人くらい)ですけどね…。
詳しいことはとてもここに書ききれないので概要だけご説明しますが、ざっくりいうと「糖類を頻繁に食べたり飲んだりする」ほど歯に良くないので、どんなものをどんなタイミングで飲食しているか問診させて頂き、実際に自分が飲食しているものがどれだけ歯に悪影響を与えているのか、逆に何なら悪影響が小さい・無いのか、知識を学んで頂いた上で改善方法を探っていきます。
極端に「明日から甘い物は一切禁止! 飲み物も全部水に変えてくださいね!」と押しつけるのではなく、例えば「これまでコーラを飲んだり麦茶を飲んだりしていたけど、別にどっちを飲んでもいいと思っていた。コーラが歯に悪いなら、基本的には麦茶だけ飲むようにしよう」とか「甘いものが好きだから食べるのはやめたくないけど、食後すぐならまだ悪影響が小さいって聞いたから、食べるのはせめて食後だけにしよう」など、患者さんご自身が「これならできる」と思えるやり方を探り、ご自身の意思の範囲で少しずつ取り組んで頂くようにしています。
まとめ
お口の健康を維持するには
1. 検査
2. プロフェッショナルケア
3. ホームケア
4. 食習慣・生活習慣(の管理)
の4つが必要。
板橋区志村坂上ゆき歯科医院では4つすべてにきちんと取り組んでいるつもりです。
メンテナンスで歯科医院に通うなら
当院に来て頂ければきちんと上の4要素をカバーして治療・メンテナンスをさせて頂きますが、そうはいってもご自宅から遠く物理的に通えない方も多くいらっしゃると思います。
そんな方はご自宅の近くの歯医者さんを検索してホームページを見てみてください。
「予防歯科」のページで4要素すべてについてきちんと説明している歯医者さんであれば、しっかり予防に取り組んでいる可能性があります。
もちろん実際に行ってみて、ポケット検査を6点法でやってくれない・検査結果説明までやってくれない、ホームケアや食習慣・生活習慣の指導をしてくれない(それらをやらないうちに一ヶ月以上先の次回の検診を勧められた)場合は、きちんと予防に取り組んでいない歯科医院です。他をあたりましょう。
事務長の経験上、ホームページで4要素すべてについてちゃんと説明している歯医者さんは…50~100軒に1軒くらいはあります。
根気よく探してみてください。
ちなみに医院に直接電話して質問してしまうと「やってますよ!(普段は全然やっとらんからちゃんとできるか分からんけどまあなんとかなるやろ)」という返事しか返ってこないと思うので、お電話での確認はオススメしません。
当院まで通って頂ける方は、都営三田線 志村坂上駅徒歩5分、板橋区志村坂上ゆき歯科医院へ。
ご自身の歯をいつまでも健康に保つため、予防に強い歯医者さんに通いましょう。
ゆき歯科医院の場所や診療時間:
https://www.yuki-dc.jp/access/
ゆき歯科医院の予防歯科の流れについて:
https://www.yuki-dc.jp/prevention/#section01