統計・資料
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玩具市場規模データ
 
2022年 6月14日
 

2021年度の国内玩具市場規模は8,946億円
前年度比108.5%で、過去最高を記録

   
  2021年度玩具市場規模調査結果データPDF

2021年度玩具市場規模調査結果データ【主要10分野】PDF
   
  ◎玩具市場規模の概況

 2021年度の日本国内における玩具市場規模は、上代価格(希望小売価格)ベースで8,946億円で、前年度比108.5%でした。この数字は現在の形で調査を始めた2001年以来過去最高を記録しました。コロナ禍という非常事態と、近年ますます顕著になっている少子化トレンドの中でも、玩具に対するニーズは極めて高く、今後さらに成長していく可能性があることを示していると考えます。
 また、玩具の中核を占める10分野(注参照)でも、2021年度は5,817億円で、前年度比111.7%と、こちらも過去最高を記録しました。
 2021年度で特に伸び率の大きかった商品分野は、(1)カードゲーム・トレーディングカード145.6%、(2)ハイテク系トレンドトイ140.3%、(3)のりもの玩具112.2%、(4)ホビー106.6%、(5)ぬいぐるみ106.3%でした。
 また中分類において、特に売り上げ金額での伸びが大きかったのは、(1)プラモデル、(2)フィギュア、(3)ミニカー、(4)サマートイ・サマーグッズ、(5)レールトイ、(6)キャラクターぬいぐるみ、でした。
なお、中核となる10分野からカードゲーム・トレーディングカードを除いた前期比売上高は101.3%でした。

(注)主要10分野とは、市場全体からベビーカー・チャイルドシート・三輪車などの乗用関連と、雑貨、ホビーを除いたものです。

玩具市場推移グラフ
(上記グラフPDF資料はこちら
 

◎2021年度の商品動向
 2021年度の玩具市場規模が、調査開始以来、過去最高を記録した最大の要因は、前年度比145.6%、金額にして558億円の伸びを示したカードゲーム・トレーディングカードの躍進です。「ポケモンカードゲーム」、「遊戯王OCG」、「デュエル・マスターズTCG」の3強が市場を牽引し、いずれも大きな伸びを達成しました。特に「ポケモンカードゲーム」は前年に引き続き大変な人気を集め、品薄状態が続きました。カードゲーム・トレーディングカードの躍進は、いずれも発売開始から20~25年が経って2世代型の遊びになっていることに加え、スマホ向け位置情報ゲームアプリや、配信ゲームなどが加わったことによる対象年齢の拡大と、新規ユーザーの獲得によって購入者の裾野が広がっていること、さらにレアカードの高額取引などの話題性によるものです。
 また、ハイテク系トレンドトイの伸びは、「ぷにるんず」、「Tamagotchi Smart」の大ヒットによるもので、のりもの玩具は「トミカ」、「プラレール」が高い人気を集めたことによるものです。
 さらに、キャラクターぬいぐるみでは、「スーパーマリオ」、「ポケットモンスター」といった任天堂キャラクターや、「ミッフィー」、「スヌーピー」、「BT21」などのキャラクターぬいぐるみが好調でした。
 ホビー商品では、「ガンプラ」シリーズが高い伸びを示したプラモデル、新規参入メーカーの増大と、「鬼滅の刃」、「呪術廻戦」、「東京リベンジャーズ」といったキャラクター人気が目立ったフィギュアが市場を大きく伸ばしました。
 また、中分類で好調だった着せ替え(人形・ハウス)では「リカちゃん」、コレクショントイでは「シルバニアファミリー」、プリスクールでは「パウ・パトロール」や「ピタゴラス」などの貢献が目立ちました。
 キャラクターでは、前年に引き続きパソコン、パッド型商品をはじめ幅広い商品が発売された「すみっコぐらし」、「鬼滅の刃」の人気の高さが際立ちました。
 2021年度の大分類、中分類での前期比増減を見るときに留意すべきは、コロナ禍の2年目という状況であり、2020年というコロナ禍が始まった年に、大きく伸びた分野はその反動で2021年度は伸び悩んだ傾向があることです。例えば2020年度に158.7%と最も伸び率の大きかったジグソーパズルは85.8%、2020年度に124.9%だった一般ゲームは91.5%となりました。ただし、それでも2021年度の売上金額は、コロナ前の2019年度よりも大幅に伸びています。
 同様に2020年度に130.2%と、主要10分野の中分類で最も伸び率の高かったスポーツトイも2021年度は91.9%にとどまりましたが、コロナ前よりは大幅に伸びています。
以上のように非常に好調だった2021年度を受けて、これから夏休み商戦、そして最も重要なクリスマス商戦へと向かっていく玩具業界ですが、今回の東京おもちゃショーでは注目の商品も数多く発表される見込みであり、2022年度も大きな成果が得られるものと期待しています。

(注)主要10分野とは、市場全体からベビーカー・チャイルドシート・三輪車などの乗用関連と、雑貨、ホビーを除いたものです。


   
   

 

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