ホテルのお湯がすぐ出る理由と即湯器
住宅のお湯は蛇口をひねっても、すぐ出ません。最初は水が出てしまいます。
理由は簡単・・・、給湯器から蛇口までの距離が遠いから。
お湯が出るのに1分くらいかかる家もあって、もったいないですよね、水が出続けるとは。。。
では、どうしてホテルのお湯はすぐ出るのか・・・という疑問。
お湯を蛇口の近辺まで、いつも循環させているからです。
ボイラーを出発したお湯は・・・1001号室の洗面所に到達し、次は1002号室の洗面所に行き・・・1003、1004号室へ行き、最後の部屋まで行った後、仮にその湯が使われなくても、再びボイラーに戻ってきて加熱され、また循環ルートにのって各部屋へ・・・。終日この循環を繰り返しているのです。
水道局ならぬ、ローカルな「湯」道局の配管がホテル中にはり巡らされているイメージ。
大掛かりなことをしてるんです。だからこそ、いつでも湯が出る快適なホテル・・・。
住宅でこんなことをすると、設備もランニングコストもかかるので、絶対にやりません。
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ところが最近、住宅用に電気即湯器・・・という新製品が出ました。(発売後1年くらい)
以下のようなイメージ。(商品名:TOTO・魔法びん電気即湯器)(図はTOTOのHPより)
左図・・・蛇口のそばにある「即湯器」。75℃の湯を貯めてスタンバイ中です。
中図・・・蛇口を開くと、即湯器から出湯します。本体の湯沸かし器から、湯が来るまで即湯器でがんばる。
右図・・・本体からの湯が来ると(1・2分後)、即湯器は動きを止め、本体からの湯とバトンタッチ。この後はずっと本体からの湯が出ます。
住宅でもホテル並みにすぐお湯が出るようになった。うまく考えてあるなと感心です。
僕はまだ使ったことがないのですが、検討の余地あります。というのも、大きな家になると給湯器と蛇口の距離が離れ、お湯が出るのが遅くなる。
すぐお湯が出るようになれば、最初の水を捨てる必要がなくなり、あの罪悪感がなくなります。
でも、即湯器を使うと電気代がかかるようになります。
どっちが得なの?というデータが下図。
配管距離15mくらいだと即湯器の方が・・・お得らしい。(すべてTOTOのデータ)
もちろんこのデータはメーカーの我田引水を差し引いたとしても参考になります。
すぐお湯が出るという快適感。設計者として魅力的です。
この商品・・・タイガー魔法瓶の技術でできているのだそうです。
次回、住宅無料相談会は明後日4月28日です。
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