calendar

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< December 2022 >>

categories

無料
無料
無料






archives

大山倍達マニアック検定

ある日の極真会 19 (現代カラテ 1970年3月号)

JUGEMテーマ:空手
 
 先日、私のPCでBlu-rayを見られる様にしたので、早速Amazonから何本か購入(2本で3000円キャンペーンをやってたので…)したのですが、その内の1本は懐かしの青春映画「トップガン」でした。 映像も音楽も素晴らしいリマスタなんですけど、関係者にインタビューした映画のエピソードが特典として入ってまして、この映画が米海軍にとっての「空手バカ一代」なんだなぁという事が分かりました。 上映後、海軍への入隊者が一気に増えたとか…この映画の挿入曲を歌ったアーティストには栄華と同時にバンドの崩壊を与えたとか、撮影に協力した軍人が10年後に「映画と違うじゃ無いか」と、映画を見て入隊した人に文句言われたとかw
 ちなみに他は「燃えよ ドラゴン」「プライベート・ライアン」。 クエストさんには、極真映画のBlu-ray化を是非是非お願いしたく…、あ、勿論デジタルリマスターで。

 まぁ、そんな事はさておき、今回は「現代カラテ」の1970年3月号を紹介します。 …何故か英語では1月号になっていますが。

現代カラテ1970_3.jpg

「空手ニュース」国内から
・長谷川一幸氏、本部正指導員となる
 今年の稽古開きから、長谷川一幸(二段)が本部の正指導員として活躍している。 氏は四国徳島県出身で理科大を中退、現在は空手一筋に打ち込んでいる。
 1967年8月に入門後、大きな努力を積み重ね、昨年秋の大会では抜群の蹴りを見せて先輩の山崎照朝、添野義二に続いて3位となった。 大山倍達館長もその将来性を期待していると言われている。

芦原英幸と長谷川一幸.jpg

 本人は将来、自分の故郷である四国に戻って極真空手を広めたいと語っており、四国で活躍中の先輩、芦原英幸支部長と協力していきたいと望んでいる。

・春期審査会日程決まる
 70年度初の春期昇級昇段審査会の日程が決まった。
 1日目が3月1日(日)で、この日は一般部と少年部。 2日目は3月8日(日)で、壮年部と女子部。
 これからは毎年秋に全国大会を控えており、大会に関係する各道場も必死で優勝を狙っている様で、極真の審査も一層厳しくなるだろう。

・四国芦原道場オープン
 最近の四国極真会館の発展は目覚ましく、この度会員全員の努力によって、道場が設立された。
 八幡浜市の目抜き通りに4月か5月頃オープンされる予定である。

八幡浜道場.jpg
画像は独立後の八幡浜道場

 芦原英幸支部長は、四国で東京にいる時よりも水を得た魚の様に活躍しており、これは極真会館の大きな力となるだろう。

・「空手を始める人のために」出版予定
 大山館長の初心者向け著書が出版される。 既に写真や原稿は一部完成しているので、近々発売される見通しだ。

空手を始める人のために.jpg

 この本の写真説明には、本部道場生の西田幸夫、増田賢一の両君が協力している。

・都空手連盟の方々と大山館長会談
 東京都空手連盟の理事大竹一蔵氏を中心とした方々と、極真会館の大山館長が会談した。
 全体的には、空手にとって良い組織の在り方、また現在の都連盟をどうするか等が話し合われたが、早急な結論を出さずに連絡を保ち、折り合い点を探る、という事で今回は終わった。

・山崎照朝選手、キックで活躍
 「ワールドキックボクシング」で注目の的であった極真ジムの山崎選手は、最近4ヶ月ほどリングに上がっていなかったが、全国大会で優勝して後練習を重ね、2月6日に久しぶりの試合で活躍した。
 2月21日には北海道でリングに上がり、27日には東京に戻って後楽園ホールで試合の予定がある。


海外から
・全米支部長会議、秋に開催
 本来は今年5月に行われる予定だった全米支部長会議は、10月末か11月初旬に行われる事になった。
 開催はカリフォルニアを予定しており、アメリカで活躍中の中村忠、大山茂両支部長や開催地のステファン・セニ支部長が準備を行っている。
 この時期には大山館長も第2回の全国大会を終えて渡米する模様。

・アメリカの原氏より便り
 父の公使と共に渡米した本部道場生の原サトシ氏は、サンフランシスコでも空手を続けている。 大山館長が受け取った手紙には、氏はサンフランシスコのドナルド・バック支部長を訪ね、その腕の太さに驚いたという。

極真会館海外支部の動き
スペイン サラゴサ支部
支部長 ホセ・A・ミリアン、 アントニオ・ピネロ
 スペイン極真会館は1969年3月10日に本部から認可を受け、ホセ・ミリアン氏が支部長となっている。 ミリアン氏は6年前に日本を訪れ本部道場に入門、現在も稽古に通っており、二段を取得した。

ミリアン.jpg

 支部道場は帰国の際に準備を進め、昨年遂に道場を設立した。
 そしてスペイン極真会館カラテカン道場は現在、アントニオ・ピネロ初段が指導を行っている。
 支部長のミリアン氏が修業を終えて帰国する時期はまだ未定だが、いずれ2人が協力してスペイン支部を拡大して行くだろう。
 また、この度スペイン王室の次期王位継承者であるジュアン・カルロス王子を名誉会長として迎える事が出来た。
 王子は極真会館の空手に多大な興味を示しており、今後の方針に大きな力を与えてくれるだろう。

指紋と人生 第5回
文:指紋研究家 花村順

KARATE MINI STORY 2
空手とプロレスの決闘
文:極真会館館長 大山倍達

漫画「空手記行」 第14回
絵: 大倉元則
原作: 大山倍達著「世界ケンカ旅行」

エレインとバーンドの日々

クニの目
大衆総バカ時代へ
文:大山国良

ワールド・ミニ・アイ
南アフリカ・ヨハネスブルグ支部より
 南アフリカのヨハネスブルグ極真支部では、ファリード・マジエド氏をリーダーとして着実に発展している。
 マジエド氏は現在、日本で修業をする為に貯金しており、今年11月にはローデシアで開かれるアフリカ極真会館空手選手権大会に出場する為、猛練習を重ねているとの事。

まれに見る荒業
100人組手の人々

百人組手達成者1970.jpg

・スティーブ・アニール
 イギリス極真会館の草分けとしてロンドン支部を設立。 ヨルダン王室に極真空手を伝えた功労者。
 1965年5/21 百人組手完勝
略歴
 1934年8/29生まれ
 1962年10/9 大山道場に入門
 1968年 五段

・中村忠
 ニューヨーク・ブルックリンを拠点にアメリカ極真会館連盟委員長として活躍。 大山空手の中村と言えばアメリカで知らぬ者は居ないという実力者。 雑誌「ライフ」にも度々登場している。
 1965年10/15 百人組手完勝
略歴
 1942年2/22生まれ
 1959年10/1 大山道場に入門
 1966年 指導員としてニューヨークへ
 1967年 五段

・大山茂
 古くから極真空手に勤しみ、現在はニューヨーク・ホワイトプレインで指導中。 中村支部長と並ぶ、アメリカで評判の実力者。 アメリカの永住権を取り、極真会館の発展に身を捧げている。
 1966年9/17 百人組手完勝
略歴
 1936年7/7生まれ
 1958年2/1 大山道場入門
 1967年6月 中村支部長の推薦で指導員として渡米
 1968年 五段

・ルック・ホーランダー
 オランダ極真会館の麒麟児として来日し、本部で修業。 現在はジョン・ブルーミン氏と共にオランダで支部長として活躍中。
 1967年8/5 百人組手完勝
略歴
 1965年5月 初段
 1967年3月 支部長任命
 1968年 四段

・ジャン・ジャービス
 イギリス極真会館で茶帯を取得し、空手修業の為来日、本格的に空手に打ち込んだ。 現在はニュージーランドで支部長として、また南太平洋連盟委員長として活躍中。
 1967年11/10 百人組手完勝
略歴
 1967年 本部で修業開始、同年10月に支部長となる。
 1968年 三段

また、百人組手では無いが、成果を挙げた者として以下がいる。
30人組手
・ハリー・セリス(オランダ)
 1967年8/5 30人組手完勝
・イアン・ハリス(ローデシア)
 1968年3/15 30人組手完勝
・ピーター・チャング(シンガポール)
 1968年8/10 30人組手完勝

日本剣客列伝(4)
無刀流 山岡鉄舟
文:大杉豪夫

「現代カラテ 誌上教室」
「特殊訓練」3
(4)レンガ割り、石割り

「武道と空」 第32回
文:作家 森川哲郎

カラテ・エッセイ 構え方のいろいろ
文: 極真会館館長 大山倍達

空手国めぐりのレポート
文:ニュージーランド支部長 D.ハロウェイ

拳法夜話 第2話~第3話
少林拳の話、 太極拳の話
文:拳究生

松田隆智寄稿197003.jpg

「私の道程」第39話
文:極真会館館長 大山倍達


 という事で如何でしたでしょうか?
 今回はいくつか興味のある事柄が載っていますね。 まずは、四国芦原道場が完成するという記事。 生え抜きの極真支部長としては、道場を建てたのは国内ではこれが初です。 秋田の真壁忠先生は元々剛柔流ですし、普通に真武館(支部道場の名前)として秋田の伝統系の大会に出ていたみたいです。
 で、大山倍達総裁の松濤館時代の先輩である大竹一蔵先生が仲介したと思しき、東京都空手連盟との会談。 ちょっと文章が分かり辛いですが、ここはほぼ原文に沿っています。 要は全日本空手道連盟への参加を打診され、その前段階として都空手連盟と話し合ったんでしょう。
 それから…全米支部長会議ですが、これは梶原一騎先生と真樹日佐夫先生と共に渡米した例の支部長会議ですね。 飛行機の中で「空手バカ一代」の話を打診したとかってあれですね。
 最後に「拳法夜話」を寄稿した拳究生氏、実は中国拳法研究家として名高い松田隆智先生の事です。

 そう言えば、新極真会が第10回世界大会をYouTubeでライブ放送するそうです。 10/22~10/23で試合開始から閉会式までという事なので、22日9時からかな?
 ライブ会場はコチラ

 今年はどの大会も行かないつもりだったので、ラッキーでしたw

 次のネタは8割書き上がっているので、今日か明日には更新出来るかと。
 それでは、また。

※以前作った壁紙の別バージョン。

参考文献:
現代カラテ 1970年3月号 現代カラテ研究所 1970年
空手を始める人のために 大山倍達著 1971年
月刊フルコンタクトKARATE別冊 伝説の空手 福昌堂 1995年
痛快無比! 芦原英幸読本 ゴン格特別編集 日本スポーツ社 1998年


 






東京・池袋の武道具専門店 ブドウショップ



フレッツ光で最大106,000円キャッシュバック実施中!





コメント
コメントする








   
この記事のトラックバックURL
トラックバック


原文